創作

『変』 2019.0822

私がそういうタイプなのか、それとも今がそういう時期なのか。

 

音楽において、変化が激しい。

 

それは、テクニック的な意味もあるし、音楽的な意味もある。

 

だから、毎日練習していて、毎日変わっていく。

 

この、変化が如実に現れるのは、実は暗譜との兼ね合いの部分においてなのだ。

 

暗譜というのは、私の場合は、楽譜の見た目とともに動きで覚えている配分も大きい。よって、テクニックの変化があるとその影響をもろに受け、覚えているはずの箇所を失敗する。音楽的な変化からも同じことが言える。リズムの捉え方が変わると必ず失敗する。

こういうことが、実に多い。

 

簡単だと思っていた、例えばパガニーニの『カンタービレ』のような今まで幾度となく演奏してしてきている作品においても、そうなる。

 

そうなってしまうと、もちろん怖い。

だから、練習をする。

 

練習の結果、また次なる変化が生み出されるのであるが、

練習以外に変化の先の栄えある芸術を導きだすものは、存在しないから。

 

写真は、今日のおやつ。おやつと称して、これにバゲットを添えて食するのであるから、大した食欲である。

そんな、今日でした。

ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は年内ラスト8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

ふうあーゆー⑥

精神的な疲労がひどいのか、それとも猫だからなのか、俺は一人になってしばらくするとまたうたたねをしていた。

あぁ、またあの音が聴こえるなぁ、なんなんだ、これは。。。

 

気が付くと、ケイタが台所でゴソゴソしていた。

あ、もう帰ってきたのか。

「お、ふう。起きたのか?これ、お前のトイレだよ。」

 ト、トイレ。。。床の上に置かれたトイレ。。。当たり前か、人間じゃないもんな。。。

「なーんか悲しそうだなぁ、お前、ほんとに猫かぁ?でも、しばらくはガマンしてくれよ。俺も最大限努力するからさ。」

そっか。。。こいつも別に猫を飼いたかったわけじゃないしな。。。

「わかった、じゃあせめてこうしてやるよ。」

ケイタは押し入れから段ボールを取り出して蓋の半分を切り取り、もう半分を固定した。

「こうすれば見えにくいだろ?」

 わかった、ありがとう。俺はそう思った。

「今、飯出してやるから。」

 

俺が黙って待っていると、皿の上に、数種類のおかずのようなものがきれいに盛り付けられたものを出された。まるで、どこかのおしゃれなカフェのワンプレートメニューのようだ。これはなんだ?見た目はステーキやハンバーグのようだぞ??

ケイタはケイタで、大きな器にやはりステーキとハンバーグを載せてローテーブルの上に置いた。

「よし、これで俺たち男二人の最初の晩餐だ!えーと、ふうの飲み物がないな。」
小さな可愛らしいガラス製の器に水を入れて置いてくれた。

「これ、全部猫が食べても大丈夫だからな?さっき、ペットショップで買ってきたんだ!美味しいといいな。」

ケイタは手に炭酸水が入ったグラスを持った。

「ふうとの出会いに、乾杯!」

 

ここまでされちゃあ仕方がない。

俺は目の前の食事に手を付けた。もとい、口を付けた。

うん、なかなかうまいぞ。なんだ、これは。マグロを使っているのはわかるが、塩分なしでここまで旨みを出せるものか。こりゃあ勉強になるぞ。

 

ケイタはケイタで、見た目は俺と同じメニューを食べながら時々俺の様子を見ている。

ケイタはこういうときにアルコールは飲まないのかな?下戸か?

「美味いか?このへんじゃ良さそうなペットショップだし、いろいろ置いてあってその中から人気のメニューを選んできたんだよ。」

へぇ、そうなのか。俺はこのハンバーグに見えるものの中味がシラスっぽいことが驚きだ。

「なーんか、ふうは舌が肥えてそうだなぁ。これは毎日は続かないし、どうしたものかな。」

 

なんか悪いなぁ。。。そんなふうに思ってたら、ケイタはまた新たな皿を目の前に差し出した。

そこに乗せられていたのは、なんとケーキだった!猫用のケーキがあるのか!

「ふふっ。こういうのも、悪くないだろ。俺は甘いもの苦手だから、これは相伴できないよ。」

ケイタは炭酸水を飲みながら、ちょっと得意げな顔をしていた。

俺は、本気で泣きそうだった。

こんな、情けない姿なのに、なんでこいつはこんなに親切なんだ??ケーキのように見えるこれもやはり魚から作られているようだし、至れり尽くせりすぎるよ。。。

 

食べ終わって、俺はまた眠くなった。

なんなんだ。

 

ケイタはケイタでパソコンに向かい、忙しそうだった。

 

「ふうのベッド、ここだから。」

部屋の片隅に用意された寝床は黒い柔らかそうな生地が敷かれ、傍らに小さな丸っこい小さなクッションとも枕ともいえるものが置かれていた。

これも、俺のために買ってきたのか?気になったけれど、確かめようもない。

 

俺はケイタの打つキーボードを叩く音を子守唄に寝入っていった。

 

あの鈴の音は、聞こえなかった。

『左』 2019.0820

また日記に書こうと思っていたことを忘れてしまった。

いや、大体いつも内容は決めていないことが多い。だが、パソコンに向かうと自然と内容が思い浮かぶから、それを元に書き始める。

なんだが、

今日はそのついさっきの考えも忘れてしまったのだ。

 

いいんですよ。そのぶん、今日暗譜したイザイを忘れなければ。

あ、思い出した。

 

右と左を間違える、という話だ。

そうそう、私は右と左をよく間違える。なぜだかわからない。ちなみに、地図は読めないし東西南北は全くわからない。

 

今日も、人に車で送ってもらっていたときに

「次のそこを右に曲がって」

と頼む私の腕は左を指している。なんのこっちゃ、という感じである。

 

なんでなのでしょうねぇ。

よく、右と左を子どもが習うときに「お茶碗を持つほうが右。」というそうだが、お茶碗を持って食べることができるようになる前にヴァイオリンを持った私は、確実に「楽器が左。弓が右。」と覚えこんでいる。

なのですけれども、一旦自分の肉体を離れてしまうと左右が判別できなくなってしまうのだなぁ。これについては、理由も対処法もさっぱりわからない。

このあたりについて、なにか知識がおありの方はぜひご一報ください。

 

あと、今日は小説『ふうあーゆー』のテーマ曲を公開したので、よろしければ小説と併せてお楽しみください。

 

写真は、本来の用途で使ったことがあまりないキャンドルスタンド。

そんな、今日でした。

ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は年内ラスト8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

『忘』 2019.0819

今日も思う存分練習をした一日だった。

昼は山に行き、少し休んだら練習をする。

 

ヴァイオリンを弾き、ピアノを弾く。

全部、暗譜だから身体も頭も使い放題、という感じだ。(この場合の主体はどこにあるのかと言われると、使おうとする私自身、ということになるのか。)

 

この、自分で自分を酷使するのはいろいろできるようになっていくし、それが気持ちいいのだけど、一つ大きな欠点がある。

 

それは、

 

使いすぎて、他のことができなくなって今朝のことも忘れる。

 

ということ。

 

この事実はいいことなのか、悪いことなのか。わからないけれど、25日の本番に向けてやり抜くのみなのです。

そんな、今日でした。写真は、山の向日葵。

ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は年内ラスト8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

『夏』 2019.0818

とことん、疲れ果ててしまった。

今度の曲目は(いつもそうなのだが)とても難しい。

 

オリジナルのピアノソロも、難易度が上がってしまった。そういうものを書いてしまったのだ。どうして、弾けないのに。でも、そのほうがかっこいいから。

 

それに、ヴァイオリンで弾くクラシック曲がまた一段と難しい。そういうものを選んでしまった。だって、夏だもん。

 

夏って、とことんやり遂げたくなってしまいませんか?

夏のあの日の試合。あのときの試験。

 

私にとっての夏は、夏休みの夏じゃなくて、勝負するほうなんだな。

 

でも、年中そうなのかもしれない。。。

と、結論が出ないのも疲れのせいにして晩ごはんをたらふく食べました。全粒粉のパスタ。こう見えて、チーズを多く使っている。

 

そんな、今日でした。

ソロコンサート「青の時代」ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。年内ラストは8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

 

ふうあーゆー⑤

。。。どうやら、このケイタって男はいいやつのようだ。。。捺美ちゃんが急に俺を連れてきても文句も言わないし、俺に対しても親切に接してくれる。。。しかも、名門大学の学生だろ?

くっそぉ、俺が人間だったとしても、何も敵わないじゃないか。。。捺美ちゃんが好きになる男がいい男なのは嬉しいが、でもあまり嬉しくないぞ。。。

 
出された牛乳を前にすると、俺はまた心底悲しくなった。

 

なんで俺はこんな這いつくばって皿を床に置かれて飲まないといけないんだ。。。

亡くなった母さんはテーブルマナーにも厳しかったようで、親父は俺と二人きりになったあともそれだけは俺に躾てくれた。スプーンもなく飲むだなんて、俺は前世でどんな罪を積んだんだ。。。

 

その様子を見ていたのか、ケイタは

「そっか。。。寂しいんだな。悪かったよ。無理に飲まなくていいよ。あとで、いいもの買ってきてやるからさ。ちょっと待っててくれよ。お前を悲しませると、捺美が悲しがるからな。」

あ、そっか、捺美ちゃん。。。俺が悲しんでいると捺美ちゃんも悲しいのか。。。と、思ったけれど、身体は全く動かなかった。

「いいよ、好きにしてな。なんか、おもちゃになるものないかなー。あ、これがあった。」

 

ケイタは部屋の奥から何やら毛糸の塊を持ちだした。

「捺美が編み物しようとしてできなかった残りだよ。お前、捺美好きだろ?」

情けないとしか言いようがないのだが、捺美ちゃんの匂いだけが俺を保ってくれるたった一つの精神安定剤だった。

 

とりあえず毛糸に顔をうずめる。はぁ、なんてことだ。。。

「じゃ、俺買い物行ってくるから。慣れないと思うけど、悪いな。」

 

 俺は一人になった。

 

『次』 2019.0816

基本的に、目の前のことに全力投球してのちやむ、という人間なのですが

わりとすぐに切り替わるほうだ。

 

だから、目の前の練習に打ち込んであともう死ぬ、私もうだめ。

と、なりながら日記もやるし

なんだかんだ、体操したり軽い運動をして

本当にボロボロになって眠る。

 

こんなことを繰り返している。

 

だから、楽器から離れたときには全く違うことを考えていることが多い。

自分の音楽上の問題、練習で気を付けないといけないこと、こういったことは全く考えない。それらは全て楽器との時間で考える。

 

で、案外そうやって離れた時間に次のアイディアが湧いてくるんだよなぁ。

で、そのために必要な準備など、パパパッと考えて、あとはスケジュール調整。

予め決まっているものとの調整をし、練習の仕上がりを考えていく。急に頭が冴えてくる。

 

で、また楽器を手にしたら、目の前の練習に注ぎ込む。

この繰り返しが楽しいんだ。こんな楽しいこと、ないな~。

 

そんな、今日でした。写真は最近の山の様子。雨上がりの緑が美しい。

これもいろいろ考えている。ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

『枝』 2019.0815

今日は、連載中の小説『ふうあーゆー』のテーマ曲の下書きができあがった。

下書き、といっても書き留めていないので全ては頭の中だ。

自分の曲は、書くのが面倒で、書いたとしてもメモ程度しか残さないことが多い。今のところ、なので将来どうなっていくかはわからないが。

 

なんか、思いついたメロディや進行、その印象のまま覚えているから書きとめないままなんだよなぁ。それで忘れるかというと、そうでもない。これも今のところ、ですが。

そのうち、年間に100も200も書くようになる予定なのですが、そうなったらさすがに書き留めないと忘れちゃうだろうな。

 

それにしても、練習と創作とどちらもできると非常に清々しい。ちゃんとやった、という気になれる。これで、もうちょっと体調が戻って熱も出なくなれば完璧だから、そこまでがんばろうと思う。

 

写真は、夕飯に茹でた枝豆。塩をまぶして冷ます。

そんな、今日でした。

新曲はここでお披露目。ソロコンサート「青の時代」ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

『型』 2019.0813

私はAB型です。

これを言うと、ほとんどの人が「確かに!」「なるほど、よくわかる。」という感想を述べられる。

つまり、

とてもAB型らしい人間だ、ということなのだそうです。

 

とはいえ、自分ではそれはさっぱりわからない。どういうことなのか、理解ができない。

また、そもそも血液型に興味がなく、人の血液型もあまり覚えられない。家族のは知っていますけれど。

血液型なんて信憑性がないよ、と思っていたが、知り合いの経営者の方が面接を受けられる方々の血液型を推測すると的中する、と話していたので、そこから信用するようになった。

 

ちょっと前に言われた私のAB型評として面白かったのは、

「A型気質のほうでは、すごく真面目で丁寧できちんとしたことを言い、とても立派な人のように思えるのに、B型気質のいい加減さ、適当さにみんなびっくりしてしまう。二重人格にしか見えない。」

なるほど。驚かせてしまっているわけか。それは、申し訳ない。

「だからAB型ときくと、すごく納得する。」

ほう。そうでしたか。

 

この日記をお読みの方にも、私のことをとても変わった人だな、とか珍しい人だな、とか感じておられるかもしれないが、それは正にそうなのであって、

日本人の人口の1割しかいないというAB型は珍しい存在だろうし、変わっているという評そのものを持ち合わせているので、やはり私はAB型なのだな、というふうに思う。(なんの結論にも至っていないこういった文章を堂々と載せる辺りにも破綻した気質が見え隠れする。)

 

本日の写真は、また姪っ子加工です。

そんな、今日でした。

私の血液型以上に多面的なソロコンサートシリーズ「青の時代」ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

『盆』 2019.0812

お盆ですね。

 

今年のお盆は、いわゆるお盆らしいことをしない。信仰心がないと言われそうだが、私の言い分としては「がんばって活動するから、供養はそのあとでするからちょっと待ってて!」というところである。

 

何をするかというと、

 

熱で動けなかったぶんの練習。

熱で動けなかったぶんの作曲、小説。

熱でうごけなかったぶんの運動。

 

もう、これだけで予定はいっぱいだよ。。。今年の夏には花火なんてないよ、あ、そういえば夏祭りなら先月弾いたよ、ソロコンサートでジッタリン・ジンの『夏祭り』を弾いたんだった!

 

また、帰省については、父亡きあとの佐賀には親類縁者が元々おらず、母も東京で暮らしているため、生きているご先祖様を喜ばすのなら都内のデパート巡りが一番効果がありそうである。ちなみに、生きているご先祖様とは母本人の言である。そういう人である。

 

幸い私の熱は少し下がってきた。数日内には通常運転可能なのではないかと思われる。ふっ、くれぐれも目を離さずにご注目下さいませ、大変な働きをお目にかけますから。(予定は未定。)

 

写真は、きれいなところを見つけたから。

そんな、今日でした。

ヴァイオリン一本ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』