今日は、津原泰水先生の小説『ヒッキーヒッキーシェイク』を読んだ。
「この子は、二宮金次郎なのよ。」
と呼ばれた大昔は、薪の代わりにランドセル日々是読書というような生活だったのだが、
今の私は、ろくに読書する時間が持てない。
”ヴァイオリン一本”と称して、なんでもかんでも無伴奏で弾いちゃうし作曲もあとピアノもさらうし歌も歌う、自分でお話しも書きたい健康のために山歩きおうちバレエも嗜む日々を送っていると、夜になる前にはクッタクタ、なんなんだこの量は!!
加えて、最近は己のゲージツカぶりがおかしいのか、
夜は眠れない。(こんなにクタクタなのに!!)
だから、神経の昂りを収めるべく普段はなるべく興奮しそうなことは避けている。練習だけでもそうなっちゃうから。
なのに、なのに
津原作品は、そんなこと許しちゃあくれない。
濃厚な文章というイメージだったが、講座のときのお話しのリズムと同じテンポ感。マーラーのような幾重にも織り成す物語とモティーフにピリッと効いた痛快さはリストみたい、でもシンプルなところはまるでベートーヴェンだ!
と、思ってたらあれ。
最後の最後に、来たよ。
家庭的なドヴォルザークの世界。正に『新世界より』の終わり方そのもの!この物語は続いていくといわんばりの伸び行く管楽器、さっきまでの世界と正反対だ、どこに連れていく気なんだ、この人は!!
あぁ。。。こんなの知っちゃったらもう戻れない。戻れないんだよ。
もっと読むしかないじゃないか!!
写真は、しばし呆然としたのちに練習したグラナドスのヴァイオリンソナタ。この曲には”火のように”という箇所があるが、激昂したベートーヴェンのクロイツェルソナタ1楽章にはその言葉は出てこない。でも今日の読書のあとではなんか納得してしまった。
そんな、今日でした。
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