11月24日『美会夜会』に向けて練習している。
今回は、メインにベートーヴェンのクロイツェル・ソナタの第1楽章をいれている。
これが、滅法凄い作品だ。
凄い、というより物凄い作品。
ピアノパートを弾きながらヴァイオリンパートを声に出して歌うというのが、この手のアンサンブル曲をやるときの私の練習方法の一つであるが、ある部分などは、ベートーヴェンの人となりをどうしても思い出して仕方がない。
それは、人格破綻していると言われるほどの激しい激情。
昔読んだ「嵐が丘」のヒースクリフは、恐ろしい男だと思うが、あの激情のようなものを感じる。
現実に、ヒースクリフのような人間と関わるようなことになったら、それはとても大変なことだと思うし、ベートーヴェンの人格についてはいいところもあるがそれ以上に悪いところのほうが多かったのではないか、と私は思うから当時の彼の周囲の人物たちは気の毒だと思う。
ただでも、私たちはベートーヴェンの作品を愛し、未だにそこへの憧れやそこから得られるものが大変多い。
それは、この譜面からも見てとれる激情的な人格だからこその音楽なのかもしれない。昔の文豪だって、ろくな人間じゃない者もいたしなぁ、と真面目に考えてしまう。
芸術とは。
そんな、今日でした。
2019年の集大成!11月24日「かっこいい曲しかやらない」ヴァイオリン・ピアノデュオ『美会夜会』 原宿カーサ・モーツァルトにて。