『休』 2019.0801

案外知られていない事実だが、音楽家には耳の休息が必要である。

これは、ほかの分野の方々はどうなのだろう。画家は眼を休めたり、小説家は書物から離れたりするのだろうか。私はよく知らない。

 

プロの音楽家はきっとみなそうなのだと思うのだけれども、音楽を耳にした瞬間に無意識のうちにかなりのことを考えてしまうから、聴覚というより脳が働くんだよね。弾き方、アンサンブル、バランス、テクニックと芸術性、録音物なら録音の仕方、どういう人に向けた音源作成なのか等々。ちょっとしたBGMだってそうなってしまう。

 

で、最近気がついたのは、

山歩きは最高に耳の休息となる、ということ。

 

まず、街中の音が聴こえてこない。アスファルトをこするタイヤの音、電車の音、店屋から流れ出る音楽や宣伝文句、これらがこの首都圏ではアスファルトと更に建築物により互いに反響しあって大音量となっているものが、入ってこない。

 

聴こえるのは、鳥の鳴き声、虫の羽音。蝉の大音量だって山の中ではたいして反響しない。土は音を吸収するのだ。全ては柔らかい音となる。

これは都会に生きる音楽家には必要なことなのではないかな、とも思うようになってきた。

 

というわけで、本日も大変幸せな田中幾子なのです。こういう時間があるから、パガニーニも創作もがんばれる。今夜は、お遊びで書いた小さい小説が思いのほか面白い出来となったから、公開できるように準備しよ。

 

写真は、淹れたいからわざわざこういうのを探して買う、麦茶。

そんな、今日でした。

こちらは田中幾子の音でいっぱいである。ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』

『力』 2019.0424

今日は、「和」を唄うコンサートに出演しました。

今、帰ってきたところ。

 

私は宮城道雄の「春の海」をソロで演奏しました。

昔、ボストンで松坂先生にこの曲のことを教わったんだよな。アメリカにおいて、日本の曲を教わった。そんな話もした。

 

唄の、愛鷹有羽さんの力をそばで感じながら弾けたことが大きかった。私にとっては大きい暖かい存在の人だから。それにしても、緊張したな~。緊張しないことはないんだけど。

彼女の唄にあるリズム。呼吸や鼓動。それを音で表すのは、クラシックと違うようでベースは同じだと思ってる。

 

写真は、帰り道にいつも見えるマック。

そんな、今日でした。

ソロコンサートのお知らせ 2019.0505 「青の時代」 Vol.2

『好』 2019.0421

この日記に以前も書いたことだが、私は両親が東京の人(母は北海道稚内の人ですが、東京の大学を出て結婚したのも東京だった。)であるからか、東京という街が好きである。

各街に、いろんな顔があり、歴史があり、時間がある。

 

歩くのも好きで、

自分のお気に入りの街は歩いていて飽きない。

 

風の具合や、匂い。

 

どうやら、そのへんで好き嫌いを判断しているようです。

 

まぁでも、わりと静かなところが好きかな。

渋谷なら松濤とか、あるいは明治通りから恵比寿に行く途中(地図が読めない女の代表的感覚を持つ私はこのあたりで間違えて広尾に出てしまったりする。そして広尾も好きなんだ。)、表参道は人通りがないようなひっそりとした通りが好き。

いかにも大都会な大きい街より、そういうところのほうが好き。

サントリーホールなんて、周囲に大使館なんかがいっぱいあるところもいいなぁ。駅から少し離れたところ。緑も多くて、人や車も少ないような。シーンとした、都心の真ん中。

 

で、一度行ってみたいのは桜田門駅。あの駅名を初めて見たときは、軽く興奮したよね。「井伊直弼!」って。まだ降りたことがないから、何もない日に目的もなく遊びに行ってみたい。

 

本日の写真は、昨日練習したカール・フレッシュ。えーとね、ヴァイオリンの音階教本です。私はこの本を軽く半世紀以上は使っている気がするくらい、子供のときからずっと一緒。今日は、これの次の変ロ短調を練習した。このフラットの多さがいいのよ。ある意味この複雑な響きは都会的と言えなくもないかもしれないな、とこじつけて本日も終了致します。

 

そんな、今日でした。

そんなに複雑な調号の曲は弾かないソロコンサートのお知らせ 2019.0505 「青の時代」 Vol.2