20200312 『幻楽夜話』

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お知らせ

3/12に開催予定しておりました下記のコンサート『幻楽夜話』は、新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため中止と致します。

つきましては、チケットご購入のお客様にはパスマーケットを通して順次払い戻しを対応させて頂きます。お問い合わせはメールもしくはツイッター@it_violinまでDMでご連絡くださいませ。
本公演を楽しみにして頂いた皆様には大変申し訳ございません。
ご理解ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

また、田中幾子、藤井麻理、津原泰水3名の今後の活動をご期待くださいませ。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 


 

ーしかし、私はあなたがたに言う。だれでも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである。(マタイによる福音書第5章28)ー

私の持つ『クロイツェル・ソナタ』の冒頭にある文章。物語は早春の汽車の中で始まります。

そう、これはベートーヴェンの『クロイツェル・ソナタ』のことではない。トルストイの『クロイツェル・ソナタ』のことであって、物語はベートーヴェンの『クロイツェル・ソナタ』の音楽と絡み合うように進んでいく、その様子はあの激昂した1楽章、ヴァイオリンとピアノが恐ろしいほど複雑に蛇のようになっているさまを彷彿とさせるようで、このストーリーは、ベートーヴェンの音楽を抜きには語れない。

この度、小説家の津原泰水先生を交えて、こうした文学に描かれた音楽を先生の解説とともにお聴き頂くコンサートを催します。

 

題して『幻楽夜話』~超絶ヴァイオリンが再現する名作文学に流れる調べ~

 

子どもの頃から文学好きで、ランドセルを背負いながら読書した6年間。ヴァイオリンの練習より読書の時間のほうが明らかに長かったけれど、その後は演奏家の道にきて、文学への憧れは一層強くなる。でもあまり読めない、練習でいっぱい、それにピアノの伴奏も頭に入れないと弾けない習性のせいで大量に読譜すると、それがあたかも読書のようになってしまって、大好きなのに余計読めない。

そんなジレンマを感じていたときに、偶然出会った津原泰水先生。インターネットを介して互いが互いを知ることができたことは、正に現代的な偶然の出会い、でも偶然とだけ思うには、先生は明らかに親切で愛情深く、そして無類の音楽好きだった。何より、私の演奏を好んで下さる。

 

(これは、長年温めてきていたあの企画をやるしかない……)

先生にご相談すると、二つ返事でOKを頂けた。

 

ということで、演奏は私、解説は先生という見事な分業体制でお届けします。ちなみに選曲も先生。私は、先生の膨大な知識と凄まじい読解力についていくだけで精一杯!が、私なりに自分が感じた文学からの音楽を全身全霊で表現しようと思う。共演のピアニスト藤井麻理さんは、アンサンブルの名手として引く手あまたの大人気。私とはとてつもなく気が合うから音楽的にもいいものをお聴かせできると思います。

 

詳細はこちら。

 

日時 3月12日(木) 19時開演(18時半開場)

場所 紀尾井町サロンホール

曲目 ベートーヴェン/クロイツェル・ソナタ第1楽章(トルストイ『クロイツェル・ソナタ』)

   サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン(内田百閒『サラサーテの盤』)

   ドップラー/ハンガリー田園幻想曲(横溝正史『悪魔が来りて笛を吹く』)

   チャイコフスキー/グレーミンのアリア(ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』)

他、津原泰水著『ペニス』の主要モチーフであるチャイコフスキーの音楽から、作中に言及のあるバレエ曲をいくつか演奏します。  

出演 ヴァイオリン:田中幾子  ピアノ:藤井麻理 解説:津原泰水 

料金 3000円

主催 アーク証券株式会社・紀尾井町サロンホール運営事務局

お問合せ icco.tnk.plays.violine@gmail.com

ご予約は、パスマーケットでのみ承っております。リンク先からご購入ください。パスマーケット『幻楽夜話』

 

 

皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

 

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