作曲

『枝』 2019.0815

今日は、連載中の小説『ふうあーゆー』のテーマ曲の下書きができあがった。

下書き、といっても書き留めていないので全ては頭の中だ。

自分の曲は、書くのが面倒で、書いたとしてもメモ程度しか残さないことが多い。今のところ、なので将来どうなっていくかはわからないが。

 

なんか、思いついたメロディや進行、その印象のまま覚えているから書きとめないままなんだよなぁ。それで忘れるかというと、そうでもない。これも今のところ、ですが。

そのうち、年間に100も200も書くようになる予定なのですが、そうなったらさすがに書き留めないと忘れちゃうだろうな。

 

それにしても、練習と創作とどちらもできると非常に清々しい。ちゃんとやった、という気になれる。これで、もうちょっと体調が戻って熱も出なくなれば完璧だから、そこまでがんばろうと思う。

 

写真は、夕飯に茹でた枝豆。塩をまぶして冷ます。

そんな、今日でした。

新曲はここでお披露目。ソロコンサート「青の時代」ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

『型』 2019.0813

私はAB型です。

これを言うと、ほとんどの人が「確かに!」「なるほど、よくわかる。」という感想を述べられる。

つまり、

とてもAB型らしい人間だ、ということなのだそうです。

 

とはいえ、自分ではそれはさっぱりわからない。どういうことなのか、理解ができない。

また、そもそも血液型に興味がなく、人の血液型もあまり覚えられない。家族のは知っていますけれど。

血液型なんて信憑性がないよ、と思っていたが、知り合いの経営者の方が面接を受けられる方々の血液型を推測すると的中する、と話していたので、そこから信用するようになった。

 

ちょっと前に言われた私のAB型評として面白かったのは、

「A型気質のほうでは、すごく真面目で丁寧できちんとしたことを言い、とても立派な人のように思えるのに、B型気質のいい加減さ、適当さにみんなびっくりしてしまう。二重人格にしか見えない。」

なるほど。驚かせてしまっているわけか。それは、申し訳ない。

「だからAB型ときくと、すごく納得する。」

ほう。そうでしたか。

 

この日記をお読みの方にも、私のことをとても変わった人だな、とか珍しい人だな、とか感じておられるかもしれないが、それは正にそうなのであって、

日本人の人口の1割しかいないというAB型は珍しい存在だろうし、変わっているという評そのものを持ち合わせているので、やはり私はAB型なのだな、というふうに思う。(なんの結論にも至っていないこういった文章を堂々と載せる辺りにも破綻した気質が見え隠れする。)

 

本日の写真は、また姪っ子加工です。

そんな、今日でした。

私の血液型以上に多面的なソロコンサートシリーズ「青の時代」ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

『盆』 2019.0812

お盆ですね。

 

今年のお盆は、いわゆるお盆らしいことをしない。信仰心がないと言われそうだが、私の言い分としては「がんばって活動するから、供養はそのあとでするからちょっと待ってて!」というところである。

 

何をするかというと、

 

熱で動けなかったぶんの練習。

熱で動けなかったぶんの作曲、小説。

熱でうごけなかったぶんの運動。

 

もう、これだけで予定はいっぱいだよ。。。今年の夏には花火なんてないよ、あ、そういえば夏祭りなら先月弾いたよ、ソロコンサートでジッタリン・ジンの『夏祭り』を弾いたんだった!

 

また、帰省については、父亡きあとの佐賀には親類縁者が元々おらず、母も東京で暮らしているため、生きているご先祖様を喜ばすのなら都内のデパート巡りが一番効果がありそうである。ちなみに、生きているご先祖様とは母本人の言である。そういう人である。

 

幸い私の熱は少し下がってきた。数日内には通常運転可能なのではないかと思われる。ふっ、くれぐれも目を離さずにご注目下さいませ、大変な働きをお目にかけますから。(予定は未定。)

 

写真は、きれいなところを見つけたから。

そんな、今日でした。

ヴァイオリン一本ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

『休』 2019.0801

案外知られていない事実だが、音楽家には耳の休息が必要である。

これは、ほかの分野の方々はどうなのだろう。画家は眼を休めたり、小説家は書物から離れたりするのだろうか。私はよく知らない。

 

プロの音楽家はきっとみなそうなのだと思うのだけれども、音楽を耳にした瞬間に無意識のうちにかなりのことを考えてしまうから、聴覚というより脳が働くんだよね。弾き方、アンサンブル、バランス、テクニックと芸術性、録音物なら録音の仕方、どういう人に向けた音源作成なのか等々。ちょっとしたBGMだってそうなってしまう。

 

で、最近気がついたのは、

山歩きは最高に耳の休息となる、ということ。

 

まず、街中の音が聴こえてこない。アスファルトをこするタイヤの音、電車の音、店屋から流れ出る音楽や宣伝文句、これらがこの首都圏ではアスファルトと更に建築物により互いに反響しあって大音量となっているものが、入ってこない。

 

聴こえるのは、鳥の鳴き声、虫の羽音。蝉の大音量だって山の中ではたいして反響しない。土は音を吸収するのだ。全ては柔らかい音となる。

これは都会に生きる音楽家には必要なことなのではないかな、とも思うようになってきた。

 

というわけで、本日も大変幸せな田中幾子なのです。こういう時間があるから、パガニーニも創作もがんばれる。今夜は、お遊びで書いた小さい小説が思いのほか面白い出来となったから、公開できるように準備しよ。

 

写真は、淹れたいからわざわざこういうのを探して買う、麦茶。

そんな、今日でした。

こちらは田中幾子の音でいっぱいである。ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』

『夜の工場地帯(仮)』制作について

先日、新曲『夜の工場地帯(仮)』を発表した。

 

2分弱の短い小品だが、自分としてはわりと気に入っている。端的にまとまっていると思う。

 

この曲は、元々は昨年12月、紀尾井町サロンホールで開かれた戦友とみーの木曜コンサートにおいて演奏されたタレガというクラシックギター界では有名な作曲家の作品で印象的だったコード進行を用いている。

それは、コンサート前半に演奏され、強い足取りのコード進行に心惹かれ、途中の休憩時間にその場にいた周りの人たちに「これはどういうコード進行ですか?」と尋ねて回ったのだ。

その中で、多功さんという方がこの進行を解析して教えて下さった。この方は、とみーのお弟子さんであり、ジャズギタリストでもある。(とても親切で、お酒を作るのもうまい。私は彼にひたすらビールをサーバーから注いでもらったこともある。※しかも細身の美形。)

 

話しが逸れたが、そのおよそ2週間後。原宿カーサ・モーツァルトで開いた「虚飾遊戯」というコンサートで私は覚えたばかりのこの進行を用いて『朝もやの中へ』という曲を発表した。これもとても評判が良かった。当たり前だ。タレガの進行がとても格好いいからだ。

 

とみーいわく、この進行はムーア人の行進に使われたらしい。ムーア人とは、古い時代にヨーロッパから見てエジプトあたりのイスラム教徒を指した言いかただと思う。私の公式愛読書『ドン・キホーテ』にも頻繁に登場する。

なんで、とみーがムーア人のことにまで詳しいのか、私にはさっぱりわからない。大学の先生だからなのか、あまりに知識が幅広いのではないか。

 

『朝もやの中へ』は、ギターの響きをイメージして書いたのだった。ギターでないと出ることはない音の消え方。それが私は最高に好きだ。

 

今回も、格好いい曲を書きたいと思って、まず思い浮かんだのはやはりこの進行。私はギターは弾けない。だから違うリズムで違うメロディで運ぶしかない。

苦肉の策で浮かんだメロディは強すぎた。そこから1週間以上は続きが出てこなかった。だが、この進行に対して甘いメロディはダメだ。あの当時だってイスラム教とキリスト教の対立は激しかった。その進行を用いるからには、それなりの理由が見えないと。

 

タイトルは、後付けだ。曲を作りながら、これはあまり人の温度が感じられないと思った。それで制作の途中で付けた。仮でもタイトルが付くと、少し方向性が見える。それなら、よりこの無機質な性格で進もう、そう思った。

 

熱で具合が悪い日なんかもあったのだが、熱にうなされる明け方、うっすらと(あ。。。もっとこういこう。。。)などと思っていて、なぜかその記憶が日中にも残っていたからそれで試してみた。そうすると案外曲がまとまってきた。不思議なものだ。

 

一つの作品ができあがるまでの流れ。それも面白みがあるかもしれない、と思いこのように文章にしてみました。よろしければ、曲をお楽しみいただければ幸いです。

 

写真は、いつもメモ程度しか残さない私の楽譜。

『魚』 2019.0725

皆さまこんばんは。田中幾子でございます。

 

今日は、朝は山へ行き、午後は新曲の続きと動画撮影、それからパガニーニの練習をして、と大変充実した一日だった。

どのくらい充実していたかというと、それは本日の写真をご覧いただけばおわかりのとおり。

夕食に頂きものの日本酒とほっけの開き。

全ては、ここに集約される。至福でしかない。

 

そういう一日であった。

 

新曲は、ちょっとかっこいいものを書きたいと思い、このところ取り組んでいたものです。出だしのコード進行は、前にギターのとみーが弾いていたタレガという作曲家の作品に使われていたもの。とみーいわく、ムーア人の行進のコード進行らしい。こういうことをさらっと説明できるあたりは、あいつは大学の先生っぽい。

 

ほっけは、私は北海道出身の母をもち佐賀で生まれ育ったから、お魚好きなのです。お魚がないと生きていけない。美味しかった。

 

そんな、今日でした。唐突な終わり方で申し訳ない。

新曲も演奏予定。ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』

『好』 2019.0721

最近、志賀直哉を好きになってきている。

昔、初めて読んだころの感想は、ずいぶんと文体がそっけなくてつまんないなぁ、というものだった。それで彼の作品をあれこれとは読まなかったものだ。

しかし、このところは、この簡潔さを形作る言葉たちに珠玉の美しさを感じている。瑞々しい言葉の連なりは、詩を読むのとはまた違う美しさだけれどもそれに近いような柔らかな空気をまとっている。きっと、言葉が少ないからそう感じるのだろうな。

 

音楽の傍ら読み進むので、あまりまとまった時間は取れないのだけれども、家の随所に数冊ずつ書物を置いておき、一日の中で数ページなり数行なり読むような読み方をしている。こんな読み方でも愉しみを覚えさせてくれるのだから、読書はいい。ちなみに、今日は松尾芭蕉の「奥の細道」を読み始めた。面白い。こちらも簡潔で、心に沁みる内容をスッキリとした構成で伝えてくれる。いいなぁ。こんなふうに私も曲を書きたいなぁ。

 

写真は、数ヵ月前のどこかで撮った月の様子。こんなふうに晴れた夜空が待ち遠しいですね。

そんな、今日でした。

ここでお配りする読み物はたいしたものじゃあない。ソロコンサートシリーズ。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』

『飽』 2019.0720

今日はさほどたいしたことをしていない。なぜなら、また発熱して日の大方を寝て過ごしてしまったから。たいした熱ではないのだが、この長い雨天のせいかと思われるため、容易には治らないのだろう。

とは言え、ずっと寝ていても退屈なので、夜になって起きだして新曲『夜の工場地帯(仮)』の続きをやるなどしていた。

 

作曲も続けていると、自分の癖に気が付いてくる。和音の進行やリズム。なるほど、私は自分の想像力の貧困さからこの和音にいきたくなるのだな、と自分を観察できる。

で、まぁ自分にとってのお馴染みが続くと、元来飽きやすい私は自分に飽きてくるため、なんとか違うことをやろうとして、新たなものが湧いてくるから面白い。

 

創作とは、かくあるべきなのだろうな。私にとっては。

 

そうやって、自分に飽きないようにするということが最大の生きる課題なのかもしれない、と思いながらやはりだるいのでそこそこにして休みます。

 

そんな、今日でした。写真は海老原商店最寄り駅、都営新宿線岩本町駅の階段。ここに通っていたら私も痩せるだろうか。

こういったものはまるで飽きない。ソロコンサートシリーズ。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』

『前』 2019.0717

最近、人に会うと「日記読んでますよ。」と言われることがある。

あと、連載記事も。なかなか恥ずかしい。

何しろ書いているときの私は、人と接しているときの私とは全く違うんだものな。まぁ、皆さま私がそれなりの変人であることをご承知なのだろうから、今更気にすることもないのだが。

人に読まれる文章を書きたい、と思ったのはここ2年ほどです。それまではそんなこと思ってみたこともなかった。

 

作曲に関してはもっとそうだ。

時々打ち明けていることですが、作曲を薦められたのがちょうど1年くらい前。私はその前の年から始めた演奏活動に少し疲れていた頃でもあった。だから、去年の7月は一つも本番を入れていなかった。それを少しずつ始めてみて、初めて自作を発表したのが去年の11月。そこからだんだんと創る楽しみも感じるようになって今に至るのだから、不思議だ。

ちなみに、完全無伴奏のソロコンサートを初めて開いたのが去年の8月。あのときは、即興といい、無伴奏といいかなり大変だったけれど、今となっては多少の熱でもできてしまうくらいになった。

 

ま、人生に一番大事なのは開き直りってやつだな。

 

と思いながら、今日はまた風邪で発熱しちゃって、グダグダしながら数か月ぶりにイザイやバッハのシャコンヌを練習していた。今度の金曜に面白いことがあるからね!その準備。

 

そんな、今日でした。写真は街中での緑。

1年前より成長している。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』

『辛』 2019.0716

パガニーニを練習している。今日も彼の作品に向かうことが楽しみだった。

とにかく、ものすごい運動量なのだ。カプリスを弾いているだけで、すごく運動したような気分になる。(実際には決してそんなことはないので、きちんと運動もしないと別の意味ですごい身体になってしまう。)

今度の『パガニーニ・ミーティングス vol.2』では、音楽的な内容と技術的な内容のバランスをうまくとりたいと思っていて、パガニーニはそここそが面白い人物ではないかと推測するがゆえに、その方向での準備をしているわけでありますが、

 

「あ、これは辛味だ。」と、弾きながら思った。

 

私は辛党なんだよな。激辛は苦手だが、辛口が好き。

 

パガニーニを練習したくなるのは、まるで辛いものを欲して口の中で火傷を楽しむようなものなのだ。この、刺激が気持ちいいんだよね。

 

で、そのあとは先日来取りかかっているピアノソロの新曲『夜の工場地帯(仮)』の全体像ができあがってきて、これもなかなか面白い。私の作曲のポイントは「己のピアノ技術で弾けること」でありその最重要課題をクリアすることがなかなか難しいのだけれど、それなりにかっこいい作品になりそうで嬉しい。

 

写真は、今日見かけて思わず買ってしまった桃。雅な香りがするなぁ、君は。

そんな、今日でした。

こっちはこっちで辛味な音楽。ソロコンサートシリーズ「青の時代」ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。『青の時代 vol.4』

オールパガニーニプログラムシリーズ『パガニーニ・ミーティングス vol.2』