暗譜

終演 美会夜会

本日『美会夜会』無事終演致しました。悪天候の中、お越し下さった皆様には心より感謝申し上げます。

 

今日の曲目。

シャコンヌ/ヴィタリー

序奏とアレグロ/クライスラー

ヴァイオリンソナタ/グラナドス

スケルツォ・タランテラ/ウィニアフスキ

 

バンケット/ I・T

朝もやの中へ/ I・T

雨女/ I・T

 

バレエ(コッペリアの音楽より)

 

中国の太鼓/クライスラー

ヴォカリーズ/ラフマニノフ

シンコペーション/クライスラー

クロイツェル・ソナタより第1楽章/ベートーヴェン

 

アンコールに

韃靼人の踊り/ボロディン(編曲  I・T)

 

大変な歴史的名曲の他に私の作品も演奏し、バレエも踊ってしまいました。

こうして、音楽と踊りが入る形の会はもっとやっていきたいな。

 

それにしても、これは伝わっているのかいないのか。私は声を大にして言いたい。

 

これらを全部暗譜している私は偉大だ。

 

そう、ショートピースからソナタまでピアノパートも頭に入れて覚え込んで弾く。全く簡単なことではない。

だけれども、過去の偉大な巨匠たちはこう言い残している。

「暗譜してからが練習です。」

うん。

 

暗譜したほうがより曲を理解できるし、ちゃんと自分のものになる。何よりも、集中できるから。

そこに、楽譜がある限り私は覚え続ける、とは言えないけれど

 

この暗譜能力(しかも短期間)については自分は偉大だと、自分で自分を褒めているのです。

 

暗譜しないと、ヴァイオリン一本で路上演奏もできないから。もっと凄まじくがんばるぜ。

 

ちなみに、世の中には暗譜に向いていない曲というものもたくさんあるので、そういったものはきちんと楽譜を見て演奏したほうがいいですし、私もそうします。

 

写真は、本番前の最終チェック姿。本番では、これといつもの黒のミニスカートでした。

ご来場、誠にありがとうございました。

『好』 20191103

今日は、お世話になっている楽器屋さんで急遽展示会が開かれたので行ってきた。

というのは、ここの展示会は世界でも選りすぐりの楽器を扱うディーラーさんとされるので、

「世界中で今ここにしか集まらない」

タイミングで、イタリーの楽器が集まってくるから、選ばれ方がすごいからだ。

 

もう一つは、信頼しているお店の選定だから、基本的に相性が合う楽器しかない、ということ。数があればいいというわけでもないのです。たくさんありすぎるとわけがわからなくなってしまう。疲れて、どの楽器がどうだったか、感覚が麻痺してしまうから。

 

予約制の展示会で、今回も一億円、二億円を遥か上回る楽器を弾かせてもらった。ストラディヴァリウスとかガダニーニとか。モダンイタリー(作られてから100年以下のもの)の中では私のお気に入りはファニョッラという人の赤い楽器。これで2千万円以上だ。イタリーの楽器はこの数十年以上、年々値上がりしていてその傾向はこの先も変わらないそうだ。ちなみに、弓だって最高峰のフレンチボウは1億円を超えている。

 

私は、そんな世界に喜んで身を置いている。

 

それで、今日の感想は、

 

私は、ヴァイオリンが好きだなぁ。

 

ということ。

 

弾いていて、気持ちいい。どんどん楽に弾けるし、力が抜ける。こうやって楽器と自分自身で弾いていていいんだ、何も難しいことを考えなくても(いや、いろいろとやるのですが)、ヴァイオリンの音楽というのは、遥か彼方にあるのではなくてこうやっていけばすぐここにあるんだ。

心地よい疲労は、温泉みたい。

 

こういうときは、難しいものは弾きたくないんだよな、基礎の古典、例えて言うなら徒然草や枕草子のようなシンプルだけどずっと人に読まれるもの。そういうものをゆっくりと弾くのが気持ちいい。だって、構えている顎や肩、指先にまで響きが伝わってきてそれが最高に心地良いんだもの!

 

私の楽器は、そんな金額じゃないしそこまでのポテンシャルもないが、

帰宅してから、久しぶりにさらったモーツァルトとバッハで、その感覚で弾けたから、「練習」のイメージも変わりそうだ。暗譜していて良かった。身体に入りきっていないと、この感覚は掴めないと思う。全部の音は全て違う。身体も変わる。その、気持ちよさ。

 

あ~、ゆっくり音階さらいたいな。

そんな、今日でした。

2019年の集大成!11月24日「かっこいい曲しかやらない」ヴァイオリン・ピアノデュオ『美会夜会』 原宿カーサ・モーツァルトにて。

『気』 2019.0906

気がついたら、ここ最近の私は数日前のこともすっかり忘れている。

不思議なもので、自分で書いた曲だとか、暗譜した作品だとか、こういったものは忘れないのだが、

その他の物事、

例えば、何曜日に誰と会ったとか、どこへ行ったとか、

もちろんお会いしたことやお話ししたもの、見たもの聞いたものといった内容はよく覚えているのだが、

時系列についてはだめだ。

すべからくして、記憶から抜け落ちる。

 

ただ、面白いのは

 

こうして活動が増えていくと

 

より暗譜や記憶の力は強くなっていく、ということ。

 

脳の使い方が変わるのだろうな、やることが増えるというのは。

 

で、最近の個人的新しい一歩は、

スマホカレンダーをやめて、紙に戻ったこと。

 

いやぁ、手で書くっていいものですねぇ。

写真は、山の周りに広がる畑の様子。

 

そんな、今日でした。

 

『覚』 2019.0830

早いもので、もうじき8月も終わりを告げようとしている。

不思議だなぁ、時の流れというものは。

 

芭蕉の書いた「月日は百代の過客にして。。。」という文言の響き、こういうときにいずこからか、思い出す。

 

昨日、暗譜をすると、初見ができなくなる、と書いたばかりなのですが、

あのあと、寝る前にふと気が付いて、違うやり方を少し試してみた。

 

暗記と暗譜と、それぞれ違うやり方でやってきていたのですが、

もしかしたら、今までの暗譜のやり方に加えて学生時代のときのような暗記のやり方でも暗譜に向かったら、自分の中身が少し成長できるかもしれない、と思ったから。

久しぶりに試したそのやり方は、うん。懐かしいしこれも良さそうだ。

 

高校時代を思い出す。深夜に丸暗記して翌朝7時40分からの試験に挑んだこと。

 

もうちょっと慣れたら成果が上がるかもしれないので、そうなったら初見もまたできるようになるのかもしれません。

と、嬉しくなった。

 

そんな、今日でした。

写真は、先日のソロコンサート開演前。踊るのも、好きなんだよね。

『困』 2019.0829

最近、困っていることが一つある。

私は、元々暗譜型なのだが、最近その性質がより強くなってしまって、

初見がかなり苦しくなってしまってきているのだ。

 

子どもの頃から、暗譜が好きで得意だったから、暗譜で弾くことに向いているのだと思う。

加えて、最近の活動は、ほとんどソロで難曲を弾いているから、当然暗譜だし、無伴奏に至っては当たり前のように暗譜だ。

 

バッハのシャコンヌは、私が使っているヘンレー版で、9ページ。

先日のソロコンサートで弾いたメインのコンチェルトは8ページ。久しぶりに弾いたバッハのプレリュードは4ページ、フーガは5ページ。

 

あとまぁ、自作の曲は譜面はほぼ書いていない。今のところ、全部覚えきった状態でやっている。

 

とまぁ、こんなふうであるから、初見でパッと弾く能力がかなり落ちてしまっていて、以前のようには弾けないんだよなぁ。。。

かと言って、初見能力が必要とされるものもあるわけだし、

本当に、困ってしまっているのであります。

 

でも、答えは

私にしかない。そうなんだよね。

 

とりあえず、目の前のことに全力投球。

 

写真は、今日見つけた茸。なんか、大きななめ茸のようだった。

そんな、今日でした。

 

 

『変』 2019.0822

私がそういうタイプなのか、それとも今がそういう時期なのか。

 

音楽において、変化が激しい。

 

それは、テクニック的な意味もあるし、音楽的な意味もある。

 

だから、毎日練習していて、毎日変わっていく。

 

この、変化が如実に現れるのは、実は暗譜との兼ね合いの部分においてなのだ。

 

暗譜というのは、私の場合は、楽譜の見た目とともに動きで覚えている配分も大きい。よって、テクニックの変化があるとその影響をもろに受け、覚えているはずの箇所を失敗する。音楽的な変化からも同じことが言える。リズムの捉え方が変わると必ず失敗する。

こういうことが、実に多い。

 

簡単だと思っていた、例えばパガニーニの『カンタービレ』のような今まで幾度となく演奏してしてきている作品においても、そうなる。

 

そうなってしまうと、もちろん怖い。

だから、練習をする。

 

練習の結果、また次なる変化が生み出されるのであるが、

練習以外に変化の先の栄えある芸術を導きだすものは、存在しないから。

 

写真は、今日のおやつ。おやつと称して、これにバゲットを添えて食するのであるから、大した食欲である。

そんな、今日でした。

ソロコンサート。ヴァイオリン超絶技巧無伴奏、オリジナル曲、即興演奏など。次回は年内ラスト8月25日エムズカンティーナにて。『青の時代 vol.4』

 

『暗』 2019.0703

こんばんは。田中幾子でございます。

今日はまだまだ練習するのだけど、ちょっと疲れたから休憩がてら日記を書くことにした。

 

最近、暗譜の仕方を変えてみて、それがなかなか良さそうなので意気揚々と練習に向かっているのでありますが、

それはそれで、脳の認識の仕方が変わるのだろうな。違うちょっとした不都合が生じたりする。

 

で、その不都合をその都度修正しながら行うわけですけど、案外これが曲によって違っていたりするものだから、どこまでどうできるのか未知数だったりもする。

 

まぁ、演奏というものには正解はない、ということなのでしょう。

聴いて良ければ全てよし、と思うタイプなので、細かいことはあまり気にしていないのだけど、本番は一期一会だからね、やはり怖さもあるわけです。

 

とは言え、ヴァイオリンは暗譜で弾くのが一番面白い楽器だと思う。とことん気持ちよくなれるというか、どっかいっちゃう。

もっといきたいから、がんばろ。練習に戻ります。

 

そんな、今日でした。写真は、新品の松脂。この美しさは使う前の一瞬にしか存在しない。

全てはこれのために 

ソロコンサート 2019 0707「青の時代 vol 3」

コンサート詳細追加情報 お客様感謝祭「青の時代 vol.3

 

『万』 2019.0701

今日の収穫。

①楽器屋さんで毛替えをしてもらったこと。

②新しい暗譜の仕方を発見したこと。

 

もう、この二つの収穫だけで私は十分だ。おしまい。

 

という気分です。

 

①このところの首都圏は正しい梅雨の時期として相応しいだけの雨天であるから、湿気で伸びても大丈夫なように短めな毛になっている。正に、夏毛という感じだ。それに加えて松脂も新調した。今までのがだいぶ少なくなってきたから。この度はベルナーデルという種類。このくらい重めなほうが、本番で塗る回数が減るからいい。

②数日前から気になっていた練習方法を試してみたら、暗譜にもたいへん有効だということに気が付いた。これはいい。かなり暗譜が効率的に進みそうだ。

 

と、幸先いい出だしの7月です。でも、もう眠いから寝たい。それは今までと変わらない。

 

そんな、今日でした。写真は、楽器屋さんの近く。こういう建物があるのが都心ならではの愉しみだな。

楽器も本人も万全に整えております。ソロコンサート 2019 0707「青の時代 vol 3」

コンサート詳細追加情報 お客様感謝祭「青の時代 vol.3