クラシック

『幅』 2020.0906

この夏はだいぶバテてしまっていて、このサイトもほとんど更新できなかった。雨の国、佐賀県で生まれ育ったのに、湿気に弱いのです。まるで楽器と同じである。

 

そんな中、昨日はおかげさまでオールパガニーニプログラム『Paganini Meetings6』を開催でき、お客様にもお聴き頂けたしアルバム『我儘なソリスタ』もお買い上げ頂いた。

 

で、数少ないコンサートの合間は何をしているかというと、

練習をするのはもちろんのこと、まぁ日々の動画も撮影しているし、あと案外忙しいのは私は趣味と実益を兼ねてバレエをやっているから、夜寝る前はストレッチとバレエで、バレエ用ストレッチというのは凄まじい筋トレでもあるので非常にくたびれる。ただでも、そのぶん鍛えられると思ってやっている。それに、私は踊れるようになりたいのだ。

 

そう、踊り。

 

あと、皆さんご承知のように私は文学好きでもあるから、自分も書きたい。いろいろな書物に手を出していて、あぁほんとは幼い頃のように一冊をほとんど覚えきるように読みたいなぁ、そうできたら素敵だろうなぁ。

 

それはそうと、ピアノの練習においては、まず暗譜することを心がけるようにした。ヴァイオリンの練習は、音階や基礎練習、練習曲、曲、全て暗譜することから始まっていて暗譜してからが自分と音楽との関係になっていくのだが、ピアノはあまり暗譜したことがない。私のピアノが上手くならないのはここにも原因があると思い、今やさしいバッハから暗譜に取り組んでいます。これは作曲のためでもある。

 

そんなわけで、たいした人生でもないのだが、こうして幅広く芸術を行っていきたい、と思うのであります。写真は、最近アップしたロック動画のサムネイル。かっこいいからぜひ見て下さい。

そんな、今日でした。

動画はこちら

『成』 2020.0810

今夜もバレエの練習をしていて気がついたことがあった。

 

夢は、音になりたいというのが子どもの頃からあって、それは子どもらしい夢であったかとヴァイオリンをやめていた頃なんかは思っていたのだけれども、そうじゃなくて私は未だに少女だった頃と同じ夢を持ち続けている。

去年から始めたヴァイオリン一本活動でそのことに気がついたのだけれども、

ここに来て、その夢の源となる自分の存在を発見した、ついさっき。

 

それは、

踊っているとき、ひたすら私は流れゆく音楽に想いを馳せ、憧れる。この感覚を音にしたいとヴァイオリンを練習すると音への憧れが焦がれて仕方ない、あぁ今のこの音になりたいよ、この瞬間のこの音に!

そして、私はいつもバレエにも音楽にもその遥か底辺から物語が語りかけてきているかのように思うから、その聴こえない声にも耳を傾けてなんとかしたいとじたばたとする。だって、お話しのないものなんて存在しないから。

 

今夜は、遥か幼い頃から一貫してあったものを見つけたのだ。それは私自身だ。良かった。

 

 

 

そんな、今日でした。

 

こんな思いで作ったコロナ禍ソロアルバム『我儘なソリスタⅡ』

『芯』 2020.0726

ちょっと前に、微熱が続いていたことがあったから、いくらか検査したり相談をしていた。私のことを知っている方はご存じかもしれないが、実は元来虚弱体質であるので、微熱といった不定愁訴的な症状は幼少のときからの付き合いだ。いくら検査しようと、何も出てきやしない。そういった人生を歩んできているので、今更という感じではあるのだが、人から薦められたものを一通り行い、結果何も出てこなかった。

 

ただまぁ、人に相談しているうちに、いい発見があって、それは身体の中心線を鍛えるということ。

中心線というのは、身体の脊髄のあたりを上下に通る細い線で、この芯がしっかりしていないと演奏なんてのはできやしないから、割合気をつけてはいるほうであるのだが、これを今まで以上に意識するというのだ。というのは、この線上に大事な神経がいくつも通っているから、脊髄の働きが良くなり、結果血の巡りが良くなるからだ。

 

で、これが

身体の具合と共に、演奏上にも非常にいい。

 

あぁ、今まで気を付けているほうだと思っていたけれども、そうではなくて、

自分のためにずっと求めていくのだな、と思った。自分の芯を。

 

全てにおいて、芯を求めよう。そう思ってこういった写真も撮っている。

 

そんな、今日でした。

『肌』 2020.0722

先日開催したオールパガニーニコンサート『Paganini Meetings5』に来られたお客様に、私の音を聴くと肩や頭のあたりがスッと楽になって、柔らかくなるというようなことを言われた。

そう言えば、ずっと前に

重度の身体障碍者の方たちの前でコンサートを開いたことがあって、

 

そこでも同じようなことを言われたことを思い出した。時々言われることだ。

 

違う言いかたをされる場合もあるが、私の音が肌にいい刺激になって包まれて気持ちよくなるらしい。ある意味マッサージのようなものというのか。

 

その障碍者の方々のところでのコンサートでもそうだった。

普段は、音を聴くとびっくりして逃げ出してしまう少年や、怖がる方もいたそうなのだが、

30分近いコンサートでは、私のドレスの裾が触れるくらい足元に寄って座り込んで聴いていたんだよなぁ。(その時はまともなロングドレスで演奏していた。)

主催者の方がヴァイオリン好きで、そのときも私一人で弾いたのだったが、それが良かったのか、皆さんすごく気持ちよくなって下さったようだった。

 

音は空気振動だから、敏感な人や繊細な人にはそれが伝わるのかもしれません。

 

私は、肩当てをしないから、自分自身も楽器と音と一体になっていたいし、

どこまでも敬愛するヴァイオリンという楽器と弓で肉体まで心地良さを感じてもらったら、それは最高に幸せだなぁと思いました。

温泉みたい、だってさ。

 

写真は、最近イメチェンしたから撮ってみたやつ。

そんな、今日でした。

次回パガニーニは2020.0905 Paganini Meetings6

本日、オールパガニーニコンサート『Paganini Meetings5』無事開催でき、お越し下さった皆様、ありがとうございました。何しろ、この歴史的なパンデミックの中での開催である。やるほうも、来るほうも尋常ではない。それぞれ多くのものを抱えてきていると思う。私は、ひたすらに彼の美しい音楽と、奇妙なリズムに翻弄されました。

 

加えて今日は、私アイティの2ndアルバム『我儘なソリスタⅡ』先行発売を行った。今日の共演者、ギタリスト富川勝智氏にも参加してもらったアルバムだ。終演後早速聴いてくださったお客様からは「涙が出そうです。」「最後の曲へ行く流れがとても好きです」といったご感想を頂いた。何しろ、売れないヴァイオリニスト。その一言だけでもたいそう嬉しい。

 

そう、私は売れないヴァイオリニスト。

これをお読みの皆様は十分ご承知のことだろうが、昨年から今の活動を始めて以来、今のところ一向に売れる気配がない。そこにきて、このパンデミックだ。どうしろというのだ。弾く以外にアピールする道がないというのに。

 

でも、こんな私でも支えてくれる人たちがいて、今日のギタリスト富川氏もそうだ。私は富川せんせ、と呼んだりしているが、それは彼が音大の先生だからであって、私は大学の先生という人に親愛を感じているのだ。私の亡き父が大学で数学を教えていたからだ。

 

今日の本番の準備、アルバムのレコーディング、それ以外でもとてもいい時間を過ごせて、改めて「あぁ、私は生きた音楽の中にいないとダメ」と思った。細かいことは気にしない、私が化粧しようがしまいが気にしない、音を外そうがそうでなかろうが「今日はそういう調子なんだね」と言ってくれる。だいたい、今までだって、こういう会場でやりたいとか、この共演者たちとやりたいとか、そういったことをぜーんぶ「うんいいよ、わかった」って言ってくれる。しかも実力派。そんな人滅多にいない。

 

だから、私は今度9月5日にこの6回目をやります。

 

それ以外に私がいる道はないから。

 

ま、どーせ、この先2年ほどは何もできやしないんだ。と、思うのでせっかくだからパガニーニについて詳しくなりたいし、いろんな作曲家を調べるついでの断片でしか出てこない彼のことについてもっと知っていきたい。もちろん、弾くうえで。

これも、富川せんせは「あー。いいよー。」って答えてくれるんだこの安心感!

 

さて、今日のプログラムです。

 

ソナタ・コンチェルタータ

オペラ曲集6より、ソナタ1、4、6

「24のカプリス」より13番、24番

ギターソロ

バルカバ変奏曲よりムタ1番

チェントーネソナタ第6番

 

次回9月5日も番号は違えど同じようなプログラムでお届けし、弾く人も同じですが、まるで違う音楽をお届け致します。

なぜなら、生きているからなんだ、売れようが売れまいが。どれだけ弾いたって悪魔な音楽、そして間抜けな愛らしい旋律。ここへの気持ちは変わるまい、永遠と。

 

写真は、会場エムズカンティーナの控室。読みたかった。

DSC_0447

2020.0719『Paganini Meetings5』

お待たせしました。とうとうコンサート告知です。告知していいのやらどうかだいぶ悩んではいたのですが、もー堂々とやっちゃうもんね。

 

悪魔的超絶技巧曲で知られるパガニーニだけのコンサート。共演はクラシックギタリスト富川勝智。パガニーニは、ギタリストでもあったのでギター曲もたくさん残している上、ヴァイオリンとギターの曲もあるのです。それが大変演奏が厄介なものも多いのです。この会は、わざわざその厄介なものを歴史の棚の底から取り出して皆様にお聴き頂こうという趣旨でございます。

 

てなわけで、今日は久しぶりに富川せんせとリハやったよ!およそ半年ぶりに会って、物凄ーく楽しかったよ!富川せんせのHPはこちら。私と違って立派なお方だよ!

 

曲目は、

クラシックギターとヴァイオリンのために書かれたアンサンブルや、かの有名な「24のカプリス」からカプリス24番(私が大変)、このカプリスと同時期に双璧として書かれギター伴奏が大変凝っている超絶技巧曲「バルカバ変奏曲」(私が大変)など、私が大変な曲をメインにお送り致します。あと、ギターも弾きにくいそうです。

ちなみに、パガニーニについて以前書いた記事があるのでもし良かったらお読み下さい。「パガニーニの呪文」

 

とにかく「バルカバ変奏曲」というのが珍しい。カプリスのような超絶技巧曲で結構面白いのに、めったに演奏されないんだものな。たぶん、共演してくれるギタリストがいないんだろうな。そう、ギターとのデュオって珍しいのですよ!だけど、すごくいいからぜひ知ってほしい!素敵で軽やかでお洒落な音楽になるんですよ!

 

どんなにがんばっても、満員電車ほどは密にならないコンサート。お客様方は皆様静かに座って聴いておられるのでご心配ないかと思われます。

詳細はこちら。

 

7月19日 14時開演(13時半開場)

入場料:前売り2500円、当日3000円(ドリンク別途)

会場:エムズカンティーナ

所在地:東京都世田谷区上馬4−4−8新町駒沢ビル2F

主催:moment

 

ご予約は、私のほうでも受け付けております。感染対策をしながら、皆さまのお越しをお待ちしております。

 

 

『曲』 2020.0625

曲を書くときに、無意識のうちに昔から親しんできたものを書こうとしている。

昔から親しんできたものというと、ベートーヴェンやヴィヴァルディ、チャイコフスキーといった大家で、もちろんそんなものを私が書けるはずがないので、ここで言うのは、彼らの音楽の形、構造のことだ。

クラシック音楽の用語で「ソナタ形式」というのがあって、主にその形をやろうとする。ヴィヴァルディの時代にはソナタ形式はないんだが、面白い構造であることには変わりない。(ソナタ形式については、以前こんな解説を書いています。『パガニーニの呪文』

 

アルバム『我儘なソリスタ』を発売する前に思いついたメロディがある。なかなかいい旋律なのだ。ただ、どうも私はこれを活かせないでいる。そんなこんなでアルバムは出来上がり、私は今他の曲も書いている。歌の曲も2つできた。

ふと、気が付いたことは、歌の曲のようなシンプルな構造のものをあまり考えられないのだ。2つの歌の曲はするするできてしまって、作った気がしなかった。リズムが歌っぽいからそうしたという理由だ。

歌の曲というのは、歌詞があるから、曲の構造はごく単純でわかりやすいものが多い。クラシックもポップスも関係ない。ベートーヴェンも歌の曲は書いてますけど、私が親しんできたのは、オーケストラ作品にピアノソロだから、彼がここぞとばかりにあらゆる形式や構造の組み立てを凄まじく練り上げた作品、まるでそうでないと音楽でないような気がしていたんだ。

 

でも、歌の曲もいいよ。モーツァルトのオペラアリアなんて、すっごくシンプルな形ですごく楽しいメロディ。そんなのがわんさかいる。

 

ここで、頭を切り替えて、歌の曲のような形もトライしてみようかな、そう思った次第であります。

そんな、今日でした。

 

写真は、よくわからないメモ。

 

 

『溜』 2020.0624

気候のせいか、しばらく寝込んでいたのでいろいろなことが溜まりに溜まっている。で、生きるのに必要な物事から片づけていくから、楽器の練習が一番最後となってしまった。というのは、練習する前にそもそも調整に預けていた楽器を取りに出向くことから行わなければいけなかったからだ。

取りに行った日は、久しぶりの外出に疲れ果てて、少ししか弾けなかった。

翌日は、練習してみたら身体を動かす神経がなまりすぎていて言うことを聞かない。今日は古来からの芸術家たちがよく言っているつまらないことを数多く片づけたため時間がなく。

と、こうしている間に、やりたいこと、自分が芸術的にやらなければいけないことが溜まっていく。溜まりに溜まっていく。

 

ここで今、ふと気が付いたのだが

 

こういうとき、私はいつも溜まる、と感じる。

 

なんだけれども、もしかしたらこれは貯まっていっているのかもしれない。

 

私の芸術の元が。

 

 

そんな、今日でした。

写真は、暑くなってきたから出した扇子。

『傷』 2020.0609

どうも、傷心のアイティです。

先日発売したアルバム『我儘なソリスタ』は実は、第二弾まで考えていてそこまでを今期の活動としたいと思っています。なので、皆さまにお買い上げいただいた直後ではあるが、私は一人黙々と第二弾の制作作業へと突入しておるのだ。

 

この度の録音はさ、私の部屋で、ヴァイオリンとピアノを重ねて録っていくという方式でやっているのですが、これ、ほんとに無修正なんですよ。だって、そんな予算も技術もないもの。かろうじて多重録音だけはできる機材があるからやれているだけで、あとはひたすらノーミスで弾ききるしかない。

この、ノーミスってやつが厄介なんだよ。

 

ライブだったら聴こえない、指を置く音。指を離す音。

 

こんなのも、ぜーんぶ拾っちゃうんだものなぁ。

 

今夜はですねぇ、いけそうなテイクが録れた!と束の間喜んだ挙句に致命的な一か所、これさえなければいけたかもしれないのに!それに、今夜録ったもう1テイクもわりといけるのに、弾いている間にアクションが大きかったのか、機材に身体が当たってしまい、それは聴くと別次元の衝撃でしかない。和やかに聴いている心に有り得ないほどの衝撃を与える衝撃音だ。なんなの。これやったの私だよ、なんなんだよ。

 

ヤクザな生き方を突っ走る生来芸術家な私としてはここで酒に走るなどといった行為に陥りたいものの、小心者ゆえそれも難しい。というか、最近始めた朝ランとその直後の温冷交互浴のセットによる疲労でそもそももう眠い。

 

あぁ、またがんばるぜ。

写真は、幼い頃からのずっとお友達。

 

そんな、今日でした。

 

『晴』 2020.0516

おかげさまで、自主制作アルバム『我儘なソリスタ』を無事発売できました。ご注文も頂いて、本当にありがたい。ありがとうございます。これは、二枚目も作成予定なので、ぜひよろしくお願い致します。当面は演奏活動できないと思うからね、制作でがんばるのだ。

 

で、今こっそり進んでいる別件の制作があって、

久々、電車に乗ってお出かけしている。

 

何しろ久しぶりすぎて、反対方面に乗ってしまったり、各停と急行を間違えたりするくらいですよ、同じ日にそのどちらもやらかしたのにはびっくりした。

 

これは仕上がるまでにまだまだ時間がかかるので、告知ができるのは今月末くらいになるかと思います。

 

ただでも、きっと気持ち良い。そうなれるものができあがると思うので、こうしてお知らせしております。これには、一切のお代はかかりません。

 

しかし、これまた久しぶりにバッチリお化粧すると、まるで普段の動画とは別人になるなぁ、動画でもこのくらいやったらいいのかもしれない。需要があったらそうしようかな!

 

それにしても、こんな時期にこういった制作ができて、本当に嬉しい限りであります。アルバムもご購入頂いているし、次のお知らせもSNSを通じて行える、現代はいい時代だ。

と、言いつつ、安心してコンサートができるよーになったら、思いっきり楽しんでほしいし素敵な夜をお過ごし頂けるよう準備しているから心の準備して待っててね!!

 

そんな、今日でした。

 

アルバム『我儘なソリスタ』ご購入はこちら!ダウンロード版

CD版(私による解説付きです。)