いろいろと手を広げていくと、それぞれの見え方や感じ方が変わってくるから面白いものだ。
例えば、私なんて今の楽器になる数年前はバッハの無伴奏は決して演奏したくないと思っていたものだ。なぜなら、以前の楽器は音大に入るのも無理なくらい安価で、とてもバッハを弾けるような響きが全く出なかったからだ。
でも、今となっては街角でもバッハを演奏するまでとなった。
作曲をするようになると、今まで弾いてきた曲の見え方も変わるし、物を書けば読み方も変わる。
これは、当たり前だし想定の範囲内なんだが。
最近、自分でも驚いたのは
映画を観られるようになったこと。
映像がずっと苦手で、特に映画は刺激が強すぎて、いいものを観ると夜眠れなくなってしまう。音楽や読書で極限まで使い果たした神経に映像は強すぎる。
ずっと、そうだったのだけれども、
このところ、むしろ楽しく観ることができるようになってきた。
思うに、ロックなライブハウスでオープニングアクトや転換時にクラシック弾いたり、歌もピアノも全部一人の完全ソロコンサート、街角でもやるようになったり、どれもこれもヴァイオリン一本だもんな、受ける刺激も自分の変化もずいぶん大きいのだろうな。
山に行き、スティーブ・マックイーンの『ゲッタウェイ』を観て、練習して。
今から小説に取り組んで、バレエやる。
そんな、今日でした。
2019年の集大成!11月24日「かっこいい曲しかやらない」ヴァイオリン・ピアノデュオ『美会夜会』 原宿カーサ・モーツァルトにて。
オールパガニーニシリーズ 10月22日『パガニーニ・ミーティングス vol.3』