オリジナル

『軸』 20200319

最近、楽器を弾いたり作曲したり文章書いたり、と様々なことに挑戦しているのですが、

私の軸はクラシックのヴァイオリンにあるなぁ、と感じる。

 

物事を考えるとき。なにかできないこと、難しいことに当たったとき。

 

ヴァイオリンでやっていることを基準に考えている。

 

つまり、ヴァイオリンで弾く音階やら苦手な重音やらパガニーニの難しさ、ベートーヴェンの重厚で宇宙にまで広がる深い世界、モーツァルトの人間愛に素敵なセンス、バッハの神の言葉、そして私はそれらをまるで弾けやしていないこの野郎!

と試行錯誤しているところが、全ての物事に対する基準となっていて、

 

その基準によると、このピアノを弾くのに私はどのくらい時間がかかる、だとか。この歌を歌うにはどのくらいのレベルになるだとか。

そんなふうに考えている。

 

で、まぁ

ヴァイオリンだったら、ロックのすっごい渋いやつとかキレたヴォーカルとか、そういう表現も、自分の中のクラシックに置き換えると「うぉ~後期ロマン派な音だ」「超バルトークっぽい!」「この雰囲気完全にイザイ」(※全て個人の主観です)

みたいなことを無意識に思っているし、きっとそういうふうに弾きたいと思っているんだと思う。だから、あまり考えることもなくそれぞれ雰囲気に合わせて弾こうとしているというか。

 

で、ピアノとか歌とかバレエとか文章は、とてもここまで至らない。考えたくても考えられないんだな。

ほんとは、ギターも弾きたいんだが。

 

写真は、無意味にギターとツーショット。

そんな、今日でした。

 

開催中止2020.0418ソロコンサート『我儘なソリスタ』

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、本公演は無期延期となりました。ご来場予定だったお客様には大変申し訳ありません。代替措置として、本公演で演奏予定だった曲目を中心としたオリジナルCDを作成、通信販売を行います。準備が整い次第ご案内致しますので、今しばらくお待ち下さいませ。

 

 

 

2020年4月18日。ヴァイオリン一本ソロコンサートを開催します。題して『我儘なソリスタ』。

内容は、私アイティがヴァイオリン一本用にアレンジしたクラシック超絶技巧やロックメドレー、即興演奏、オリジナルピアノソロなど、要するにやりたい放題な企画。歌も踊りも自前でやっちゃうヴァイオリニストをとくとご覧あれ。

 

告知動画はこちら

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『決』 20200227

いやもう、大変ですよ。

私がわざわざ申し上げることでもないけれど。既に皆さま大変な状況にいらっしゃることと存じます。早く安心したいですね。

 

私は私で予定していた3/12『幻楽夜話』は中止としたし、とても残念でおります。

 

で、決めたことがある。

 

まるまる一か月近く予定が空いたから、この期間に作って作って作る、ということ。

 

先週、公演の中止を決めてから、もろもろの対応を行い、ふと気が付いたらたくさんのものが手から生まれようとしていた。ピアノに向かうといくらでも出てきそうだった。初めての体験だった。

そっか、弾くものがたくさんあるときには出てこないんだな。

そう思った。

 

今の活動を始めてからおよそ一年、作曲や執筆もなんとか手掛けていたけれど、ヴァイオリン一本とか路上とかパガニーニとかやっていると心身ともにそっちで忙しくてなかなか創作までは向かえない。この数日、それが一気に解き放たれた感じがした。だから、これから表に出られない期間はすぐに創作に向かう、そういう切り替えができるようになる自分でいたい。

というわけで、創作作品は、仕上がり次第お目にかけたいなと思っておりますので、ぜひご期待くださいませ!その他にもいろいろと準備中だがね!4/18ソロコンサート『我儘なソリスタ』はぜひお越しください!

 

写真は、こんな大事になってしまうしばらく前の生中と私。

そんな、今日でした。

 

『助』 2019.1029

今、私は助けを必要としている。

今、自分の身に起きた事、これについてどうしたら良いのか皆目見当もつかないのだ。

恥ずかしいことではあるが、それについて語ることをお許しいただきたい。

 

先週、久しぶりに温泉に行った私。そのあとの様子がすこぶる快調であったため、本日は近隣の別の温泉へと行ってきた。

非常に、気持ちよかった。

もう、これで今日は終わってもいいよ。

そのくらい、よかった。

 

ところで、コーヒー牛乳は明治のがいいですね。私の求める正解はここにあり、という思いがまざまざとしました。

 

で、本日の困ったことはここからである。

 

おうちに帰って、ずいぶんと食欲がわいた。

通常食べるよりいくぶんか多めの食事、鶏の骨付き肉と野菜のトマトソーススパゲッティにマッシュポテト。薄切りライ麦パンにクリームチーズとバナナをのせて食後のデザートとした。

 

これだけでも私にはかなりの量である。「今日はよく食べるなぁ、私。温泉効果かしら?」

遅めの昼食であったから、今日はこのまま夜は食べないでおこう。

 

そう、思ったのだ。

 

かかりつけのお医者さんにも、私は胃腸の働きが悪いから夕飯は軽くしなさいと言われている。

 

なのに、なのに

 

数時間後にまたお腹が減ってしまって、

 

また

 

食べて

 

しまった

 

のだ!!

 

。。。

 

お昼ご飯よりは、ずいぶん少なかったけれど、かといって今日の消費カロリーをそのぶん増やすことはできまいし、どうしたら良いのか!?

これでも、一応ダイエットしたいお年頃なのに。。。

 

そんな、今日でした。

2019年の集大成!11月24日「かっこいい曲しかやらない」ヴァイオリン・ピアノデュオ『美会夜会』 原宿カーサ・モーツァルトにて。

ふうあーゆー 最終話

「そのときに飼ってた猫がふーって名前だったから、また付き合って生まれた君のことを最初はふーちゃん、て呼んでたのよ。」

「お、俺、夢の中で、その猫になってた。。。親父と母さんじゃなかったけど。。。」

「あら、なんかの暗示かもねぇ。」

 

俺は思い立ってその場で叔母さんに土下座した。

 

「叔母さん!お願いがあるんですけど俺、死ぬほど勉強して親父と同じ大学に入るから、学費出してくださいっ!!親父の給料じゃ足りないから!!」

 

その声は階下にも聞こえたようだった。親父が上がってくる音がする。

 

「そうねぇ~。」

 

叔母さんは真面目一辺倒な親父と違って要領が良くて、今は日本に訪れる外国人相手の物販ビジネスでかなり儲けている会社を経営していた。

親父よりよほど収入もあるし、勉強さえできれば大学に行けるかもしれない!

 

「ま、とりあえず今度の定期試験で学年上位に入れたら考えてあげる。」

「がんばる!」

 

部屋の入口に立ち尽くす親父は、会話の全てを聞いたようだった。

 

「令子。。。」

「親父。。。」

「あら、令子さんも心配されてるかしら。母校に祐樹くんも合格するのは悲願だったものね。」

 

叔母さんは、いたずらっぽく笑った。  

 

俺は今、捺美ちゃんと同じ塾に通っている。

正直ついていくことも大変だが、今までと違って勉強を投げ出すのではなくなんとか向かおうとすることを親父も応援してくれているし、勉強のコツも教わった。

なんで、今まで教えてくれなかったんだ?と聞こうと思ったが、猫だった時期を思い出してやめた。

もしかして、親父が恋人令子と付き合っていたときに教えていたことを思い出すことが辛かったのかもしれない、と。

ケイタは親父だったのかもしれない。

捺美ちゃんも、ケイタにいろいろ教わっていたしな。

 

「祐樹くんっ。」

 

交差点で信号を待っていたら、捺美ちゃんが声をかけてきた。あの猫の期間はなかったものだと思っている。

捺美ちゃんはドーナツ屋のバイトをもうすぐやめると言っているし、俺はあの日ドーナツを作っていなかったようだからだ。

隣で歩く捺美ちゃんの匂いがあの頃よりずっと繊細なのに強烈な印象を残す。

 

「私さ、第一志望変えようと思って。」

「そうなの、なんで?」

「うーん。。。なんか、もっと自分に合ってるものがありそうかな、って。祐樹くんは?」

「学部で言うと俺は商学部だよ。店を経営するのに経営の仕方がわからなかったら、せっかくの料理の腕も泣くからね!」

「じゃあ、私はどーしよっかな~!」

 

捺美ちゃんの声は晴れ晴れとしていた。なんなんだろう、このいい気持ちは。

あの鈴の音が聞こえてきた気がした。

 

「あ、猫がいる!」

 

彼女の指さすほうには確かに黒猫がいた。

俺と同じあの首輪と鈴。

 

「なんか、不思議な目をしてるよねぇ。」

 

捺美ちゃんの可愛さだけは、時空を超えるさ。

お前も見つけろよ、お前の人生と捺美ちゃんを。

 

俺たちは、赤信号になる前に道路を渡り切った。(終わり)

 

 

小説『ふうあーゆー』テーマ曲~時空の音色~ 作曲・演奏 Ikuko Tanaka

『不』 2019.0917

今日は、案の定寝不足となった。

というのは、昨日の日記に書いた、津原泰水先生の小説がものすごくて大興奮してしまって、なかなか寝付けなかったから。

 

こういうと、子どものようなのだが、

 

感覚的に興奮すると、眠れなくなってしまう。

 

これは、芸術的なあらゆることに言えるんだよなぁ、昔初めてマーラーの音楽を聴いたときには一週間は眠れなかった。ドキドキしてしょうがない。

私は映画をほとんど観ないが、その理由もこれ。

 

映像によるいい作品は特に神経への刺激が強く、ずっと寝付けなくなってしまうからだ。

 

最近は、それがわかっているのでかかりつけの漢方医の先生に睡眠薬のようなものを処方してもらっている。

 

だけどさ、昨夜で飲み切っちゃったんだよね。。。次の診察までもつかなぁ?

 

大体、そうなった翌日は神経も疲労しているから調子が悪い。だから、今日は一日ぼんやりとしていたし、忘れ物をしたり、練習も進まなかった。

 

このへんとの付き合い方がね、難しいですわね。

 

私は、一人ガンガンロックなライブハウスでヴァイオリン一本で出ちゃうような精神の持ち主であるのだが、作品を受け入れるときには子どものようになってしまっているのかな、こんなんでこの先生きていけるのだろうか。

とりあえず、今日は寝ます。写真は山きのこ。

そんな、今日でした。

2019年の集大成!11月24日「かっこいい曲しかやらない」ヴァイオリン・ピアノデュオ『美会夜会』 原宿カーサ・モーツァルトにて。

 

オールパガニーニシリーズ 10月22日『パガニーニ・ミーティングス vol.3』

ふうあーゆー⑬ 

「!」

ハッと目が覚めたら自分のベッドの上だった。

あ、あれ。。。なんで、俺ここで寝ているんだ?

 

「お、起きたか?」

入ってきたのは、なんと、親父だった!

「あ、え、あれ、俺。。。あの。。。」

「祐樹、お前3日間も寝ていたんだよ。医者に来てもらったけど、なんの別条もないって。」

「え、えぇっ!?」

「今、見舞いにお前のおばさんが来ているよ。」

「え、え、あ。。。」

 

親父の声は普通だった。普通に聞こえた、ということだ。

 

猫の聴覚じゃなくなったのか?

手足を見ると、もう普通の人間に戻っているようだった。俺は、戻ったのか?

あれは、夢?で、でも3日間て?

 

叔母さんが部屋に入ってきた。

「ふーちゃん、大丈夫~?」

 

え、え、俺また猫の呼び名!と、思ったら叔母さんはふっと笑った。

「なーに、3日ぶりに起きたからびっくりしてるの?ふーってのは、君のパパとママの昔の猫の名よ。」

「ね、ねこ。。。」

「あの二人、若いときに一度別れてたらしいのよねぇ。勉強や就職のためって。」

 

そ、それって。。。(第13話終わり)

 

小説『ふうあーゆー』テーマ曲~時空の音色~ 作曲・演奏 Ikuko Tanaka

第一話からはこちら 小説『ふうあーゆー』

 

ふうあーゆー⑫

その帰り道。捺美ちゃんは、俺を抱きながらずっと泣いていた。

 

「んっ。。。うっ。。。」

 俺も辛いよ、なんでこんなに好き合っている同士が別れないといけないんだ。

「ふぅ~。。。!!」

 

 しかも、ケイタは、俺を見ると捺美を思い出すから辛い、と言って捺美ちゃんに俺を引き取らせた。

そりゃあそうだ。

あいつはかなり面倒見が良かった。食事の外に、マッサージも丁寧で、男の世話という度合を越していた。

そんなにしてくれなくても良かったのに、一旦親しくなるとそうなる。

そういうやつなんだ。

 

「うち、飼えないよう。。。」

 

捺美ちゃん、大丈夫だよ。

俺、野良でもいい。

これ以上善良な人たちの世話になるのも忍びない。

親父のところには今更帰れないしさ。そのへんに置いといてよ。

 

「私が超勉強できたら、オール電化みたいにオールペット可マンション作るのに!!誰でも住めるやつ!!」

 

なんだそりゃ?と一瞬思ったが、俺はそれより俺が勉強できたら捺美ちゃんを泣かせなくていいようにずっと高校から大学もそのあとも一緒にいられるようにするのに!と思った。

俺がもっと勉強できたら、捺美ちゃんの夢を叶えてあげられるかもしれない。

 

そっか、何より勉強できなきゃだめだ、ダメなんだ母さん!俺に数学の力をくれよ!!

 

急激に強いあの鈴の音が鳴り響いた。

 

「ん!!」

 

捺美ちゃんもしゃがみこんだ。

あぁ、大丈夫か!?

 

 

お、俺も、、、意識が。。。あぁ。。。(第12話終わり)

 

 

小説『ふうあーゆー』テーマ曲~時空の音色~ 作曲・演奏 Ikuko Tanaka

 

『解』 2019.0908

今日は、モーツァルトのフルート四重奏曲を演奏した。

割り合い、リハーサルを丁寧に時間と回数をかけていったのだが、

 

こうしていると

気が付かないうちに、いろいろなものが自分の中に入ってくるようだ。

 

面白かったのは、それのリハーサルの帰りのある日、

私のオリジナル曲で『メトロ』という曲が、いつかこれをピアノトリオにしたい、と思っていて、

そうしたら、

その帰り道でトリオアレンジのイメージがパッと思い浮かんだんだよな。

 

『メトロ』。公開当時より今のほうが断然カッコよく弾ける。

 

 

モーツァルトという人は、シンプルとよく言われるが、

もうちょっと追及すると、

絶妙なバランスで音楽を構成させている感じだ。

 

まるで、サーカスの妙技かな。

 

少しでも、タイミングがずれたり、バランスが取れなかったりすると身の危険どころか、命まで危なそうな、妙技の世界。その魅力。

 

ギリギリのところを交わしていくのだから、

実は、モーツァルトを演奏するというのは、非常に難しい。

 

で、その絶妙かつ微妙な繊細さの真っ只中で長い時間を過ごすと、何かしら入ってくるようで、

それが、とても大きい材料となりそうな気がしている。

 

なんだって、自分で弾くのが一番だよね。

 

何はともあれ、皆さま台風15号にはお気をつけください。

写真は、姪っ子監修画像。

 

そんな、今日でした。

ふうあーゆー⑪

その数日後。

ケイタの忙しさと捺美ちゃんの勉強とが重なって、二人が会うのは2週間ぶりだった。

 

2週間の変化を捺美ちゃんは敏感に感じ取ってるようだった。元々、そういう子なのだ。

 

「捺美。」

 

あのクッションに座った捺美ちゃんをケイタは愛おしそうに見つめた。

 

「ごめん。俺、就活に向かわないといけない。」

「え、、、それって。。。」

「ごめん、捺美。ほんとにごめん。別れてくれ。」

 

あぁ、やっぱりそういうことか。。。

ケイタは優しくていいやつだから、面倒見も良すぎて、俺らはじゃまになっちゃうんだ。。。捺美ちゃん。。。

 

「捺美と付き合い始めた8カ月前は、ここまでだと思ってなかったんだよ。。。正直、甘く見てた。」

「私、待ってる。。。」

 

捺美ちゃんがか細い声で呟いた。

 

「ダメだ。お前はまだ高校2年生だ。捺美が大学に行くころには、またきっと状況が変わっている。俺だって、ビジネス英語がこんなに必須になってきているとは思わなかったよ。こないだも英文添削してもらったんだ。。。状況は、簡単じゃあない。」

「啓太くん。。。」

「捺美、これは真剣な話なんだ。」

「わかるよ。。。啓太くん、最近すごくがんばってる。。。やっぱり、私、足手まといなんだ。。。」

「捺美。」

 

 ケイタは見るからに辛そうだった。なんでこんないいやつがここまで辛い思いしないといけないんだ!

 

「捺美は可愛いし賢いし、捺美みたいないい女の時間は貴重なんだよ。俺で潰しちゃだめだ。時代は変わるし、もっといいやつといい出会いがあるかもしれない。捺美が大学に入ったとき、俺がちゃんと就職できているか約束できない。」

 

それ以上言わせないように捺美ちゃんはケイタの首元に抱きついた。

 

「うん。。。いいよ、啓太くん。。。」

「捺美、今までありがとうな。ふうとの生活も良かったよ。」

 

「もう、言わないで。。。」(第11話終わり)

 

小説『ふうあーゆー』テーマ曲~時空の音色~ 作曲・演奏 Ikuko Tanaka