ベートーヴェン

『明』 2019.0605

今日は、とみーとパガニーニ・ミーティングスの最終リハーサルだった。

とにかく、今回は二人とも曲が難しい。幸いにして、「二人とも同時に難しい」曲はないため自分のやることに集中していられるが、これがこの内容で同時に難しかったら大変なことになる。

デュオで二人とも難しい曲といえば、私の一番の思い出はベートーヴェンのクロイツェルソナタだなぁ。あの1楽章には恐ろしい箇所がある。(これ、今年11月24日に盟友藤井麻理ちゃんと共演予定なので、よろしければお越しください。)

 

とはいえ、今回の曲にも「私は難しく、とみーはやりにくい」ものがあるから、それがわりと恐ろしい。何しろ、この辺りには私は正直パガニーニの狂気を感じている。だが、相手は歴史的偉人だ。文句は言いようがない。まぁ、腕の見せ所ではあるとも言える。そこは、とみーを信じて任せるしかないんだ。こんなのは、任せられるやつにしか任せられない。だから、あいつは戦友なんだ。

という、やりがいたっぷりな今回なのですが、

 

今日のリハーサルも気持ち良かったな~。

 

とみーのスタジオは、うちと違ってお日様の光が燦々と入ってくる。

 

パガニーニの持つ、イタリアらしい明るい美しい旋律を奏でながら、自然の日の光を感じて、あぁ私は音楽しているなぁ、と心から思えた。

 

それでいて、私の明日は先日サポートした歌の Yuuki くんのコンサート(来週末だ)のリハーサルで、またピアノも弾くから、夜はハノンと音階とバッハをさらっていました。これはこれでいいんだ。パガニーニ漬けで頭も身体も疲れているところにちょっとしたリフレッシュになる。ピアノを弾いていると、ピアノってすごい楽器だなぁと心底思える。ここから出てきたはずの無数の名曲たちをもっと知りたいという欲がいくらでも湧いてくる。ピアノにおける今の私の目標は、ピアノでもっと音楽的な演奏ができるようになりたい、だ。

 

で、明日はそれのあとに、パガニーニの曲の中でテクニック的には難しくないところを練習するつもり。もっとこう弾きたい、という自分の願いを叶えるために。

 

写真は、とみーのスタジオ。私は本とCDは極力買わないようにしているけど、あいつは結構買うんだな。私はこういう本棚に囲まれて過ごしたいぜ。

 

そんな、今日でした。

ヴァイオリニストたるもの、ソロコンサートでもパガニーニを弾かなければいけないかもしれない

ソロコンサート 2019 0707「青の時代 vol 3」

 

『同』 2019.0510

今週末は予定が多い。

日ごろの私に比べたら、ということなのだが

 

今日は Yuuki 君という歌手の男の子とリハーサル。今度、彼のコンサートでヴァイオリンとピアノを担当することになったのです。(日時は News をご覧ください。)

明日は、私の「雨女」をレコーディング予定。明後日はとみーとパガニーニ・ミーティングスのリハーサルである。

 

ポップスの音楽というのは、楽譜にはコードしか書かれていないことが多く、どういう音をどういう雰囲気で弾くのかという情報は一切書かれていない。まぁ、即興の要素が強いんですね。コードの音ばかり弾いていてもつまらないから和声外音をどう入れようか、そこの工夫が面白いのかな、と思う。

 

ご存知のとおり、クラシックは偉大な作曲家が残したものを正確に弾くところから始まるわけですが、この正確に弾くということがそもそも大変難しい。昔、初めてベートーヴェンのヴァイオリンソナタに取り組んだときに出てきた彼特有の連続したスフォルツァンドや、突然のピアノなど、実際に弾くとなるといかに難しいのか痛感したのでした。それを経て基礎テクニックの向上により取り組もうと思ったのだったな。

 

で、即興的に創り上げていく音楽とクラシック、と考えていくと

 

本質的には、変わらない。

と、思うんだよな。

 

例えば私が大好きな仲良しのピアニストとやっていると互いの息や意思でどんどん音楽が熱狂的になっていく。タイミングも違う。どういくのか、ぐいぐい変わっていったりする。そのくらい「いっちゃえる」演奏ができる同士というのが一番の友達だと私は思っている。

もしかすると私の先生がおっしゃっていた「作曲家の言葉を借りて自分の考えを言う」、というのはこういうことかな、と思ったりする。何しろ、歴史に残る優れた言葉なのだから、それを借りるというのはすごいことだ。

 

で、創りながらやる音楽というのも、やはり同じ部分があって、その空気感を共有し合えれば思ってもみなかったメロディやリズムが自分の内側から勝手に出てくる。要は遠慮しないということというような気がする。案外やれば慣れるものなのかな、コード記号はまだあまり読めないけれど。

そんな面白さを感じながらリハーサルして、夜は明日のレコーディング用に(今まで全く書いていなかった)譜面を自分用に書き起こしたら案外手こずって。

 

と、そんな今日でした。

「雨女」の実演はこちら  ソロコンサート 2019 0707「青の時代 vol 3」

 

『苺』 2019.0409

こんばんは。田中幾子日記のお時間です。

連日のように特訓していると、さすがに心身が慣れてくるようで、先週までのようには疲れなくなってきた。加減というものも、覚えてきたからだと思うのですが、まぁいい傾向である。

であるのですが、

やはり特訓の日は疲れる。

 

なので、今日も、いつものように、もう、眠い。(声を大にして言いたいくらい大事なことだから、釘をさすように点を打った。)

 

で、関係ないのですが

私は今日はショパンのバラード3番の冒頭を少し練習していた。えーと、先週「図書」を入手したときの戦利品の一部だ。

ショパンの音楽は本当にリズミカルで、大好きな「舟歌」もそう感じる。すごくゴツゴツした熱い漢っぽい骨太な音楽。前奏曲の1番もすごく好きだ。好きな演奏はたくさんあって選べないけど、フランスのサンソン・フランソワや、シプリアン・カツァリスが好みかなぁ、カツァリスはバッハもブラームスもグリーグも好き。ベートーヴェン交響曲リスト版は感動したなぁ。

 

とか言い出すと終わらない。すみません。大変申し訳ない。

 

大体ね、正直なところヴァイオリン曲というのは、どの作曲家においてもメイン分野とは言い難いのですよ。バッハもベートーヴェンもモーツァルトもフランスのラヴェルも。

だから、作曲家のことを知りたかったら、彼らのメイン分野を知るべきで、それはモーツァルトなら、オペラやピアノ曲、交響曲。。となってくると思うの。

ちなみに、ヴァイオリン曲をメインに書いた作曲家で傑出しているのはフリッツ・クライスラーだと思うな。あの作品群の完成度の高さを前にしたら、どうもこうも身動きが取れない。(でも、作曲家としての知名度は低いのね。愛の2曲と可愛いロスマリンは誰でも聴いたことあるのに!)

 

ヴァイオリンのこと知りたかったら、いろんなもの聴いたほうがいいと思って聴いているうちに、ショパンも大好きになったんだけど、

あれはヴァイオリンで弾くもんじゃない。ピアノでないと。

 

と、思います。

 

でね、今日はおやつに苺を食べました。お砂糖かけて豆乳かけて潰すの。美味しかった。

 

そんな、今日でした。

ショパンは弾かないけど、ソロコンサートのお知らせ 2019.0505 「青の時代」 Vol.2

 

『気』 2019.0408

今日は朝から14日のリハーサル。ベートーヴェンのトリオの他、珍しいジプシーの歌の曲やヨハン・シュトラウスのウィンナワルツなど練習してきました。

個人的には、このジプシーの曲がとても面白い。

ソプラノ歌手がメインなのですが、ヴァイオリンも負けて劣らず派手に活躍する曲で、ここに出てくるリズムが面白いんだよな。ユダヤの人にとって、「動き」はとても重要な意味があるそうなので、それが表れている気がする。

ところで、ユダヤ人にとって、ヴァイオリンという楽器もとても大切なのだそうです。絵画にも描かれていたり、よく持ち歩いていたり。その歴史的背景も勉強して知りたいと思っています。

 

。。。勉強したいことも、多すぎる。

 

14日は、私のオリジナル曲「メトロ」も演奏します。主催の佐藤智恵さんがOKして下さった。とてもありがたい限りです。

 

「アフタヌーンコンサートシリーズvol2 春爛漫~はるらんまん~」

14時開演(13時半開場) 入場料 3300円(お茶菓子付き)

 

ヴァイオリン 田中幾子

ファゴット  柿沼実咲都

ピアノ    寺澤志保

ソプラノ   佐藤智恵

 

※終演後は出演者交えた懇親会がございます。

 

 

それと、急遽出演決定したのがこちら。

 

4月19日、吉祥寺ブラックアンドブルー Straight to Heart

 

19時半開演(開場19時)  入場料 2000円(ドリンク別途)

・びりすけ

・田中幾子

・タミー☆

・奥田舞子

・大熊百合

 

私は、20時から20時半(時間は目安です)の出演です。

ここもまた、とてもロックな雰囲気なのだそうです。この日は、いつもの無伴奏に自作自演ピアノも歌もバンバンやるぜ!

 

と、本人熱く燃え盛っております。

 

でも、ほら。今日は朝早かったから。

もう眠い。

 

写真は、やる気見せつけるために。

そんな、今日でした。

 

いっちゃんやる気満々なソロコンサートのお知らせ2019.0505 「青の時代」 Vol.2

 

『黒』 2019.0329

そういえば、私の初ソロコンサート(厳密には初めてではないのですが、ピアノと歌もお披露目したのは初めて)はまだ数週間前のことだったんだな、と月日の流れにびっくりしている。

その翌週に、阿佐ヶ谷ヴィオロンでバッハの無伴奏パルティータ第3番全曲弾いたからかな。合間に曲を書き、動画を撮り、今週は秘密の特訓といい、びっくり箱のような人生である。もう、あれから1か月以上は経っているような感覚だよ。

そうして、明後日は今年からお世話になっている渋谷 La.mama でオープニングアクト出演です。

そのあとは、4月14日に渋谷松濤ムジカチェレステでクラシックの室内楽、24日に原宿カーサ・モーツァルトで日本の和を歌でお届けする「和美 ~wabi~」にも出演が決まっておりまして、

大層、ありがたいことです。

 

それぞれ、内容も雰囲気も違うのですが、

頭の片隅に、それらの曲や内容、背景をイメージしながら、練習は目の前のものをメインにやる。

今のところ、私はそんなふうにして挑んでいる。

 

ムジカチェレステで演奏するベートーヴェンも、やはりベートーヴェンらしい大きさがあるし、その響きを想像すると、リハーサルでの音出しが楽しみで仕方ないんだよなぁ。やはり、私はクラシックのアンサンブルが大好きなんだ。

ベートーヴェンといえば、実は最近ひっそりと彼のピアノソナタを部分的に練習している。単純に、弾いていれば音楽が身体の中に入るから。これは決して人前にはお見せできない部類の研究のようなものなのですが、こんなふうにして、ブラームス、ラヴェルも少しだけでいいから、ピアノを通して身体に欲しい。

ヴァイオリン的目線とは全く違う、じわじわ入ってくる感じがまた、この世にこれ以上面白いことがあるかよ、という気分になってくるのです。

 

とまぁ、本日も特訓後にはまるで朽ち果てる女であり現在も疲労進行形であるゆえ、もう、とっとと寝てしまえ、という気分の今現在でございます。

写真は、練習に必要な三種の神器の一つとでも呼びたい、バランスボールでありますが、いくぶん写真が生々しかったゆえに、モノクロへと加工を施してみました。正に、欺瞞に満ちている。

 

そんな、今日でした。

ソロコンサートのお知らせ 2019.0505 「青の時代」 Vol.2

『練』 2019.0223

昨日から話題にしている「大それたタイトル(仮)」(※)がなんとかまとまった。
あとは、練習あるのみなんだけど、

私はピアノが下手なの。(専門のヴァイオリンに比べた当社比。)

ピアノは、
音大受験前の1年間習ったくらいで、
音大時代の副科ピアノ(いわゆる副ピ)はろくに練習しなかったんですよ。

だから、決してうまくないのですが、

楽器としてピアノが好きなので、ちまちま弾き続けている。

 

あの、
ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番「スプリング」の第1楽章の冒頭なんかね、
ピアノパートも暗譜したくらいピアノも練習したんだよなー。
左手の動きに感動する!
ちなみに、その先は(私には)難しすぎて、
弾けなくて、そもそも暗譜できない。

だから、
弾けないと暗譜できないし、
弾けなきゃ曲も書けないのよ!

と、自己の内部で葛藤と闘いつつ、

 

曲を書くなら、ピアノでやるよな。

 

この信念だけは、確固たる我が人生。

 

そんな、今日でした。

 

 

 

※話題元の記事はこちら→『脳』 2019.0222

お披露目予定の本番はこちら→2019.0310 出演「青の時代」