Notes

『瀬』 2020.1230

年の瀬ですね。

今年という年は例の感染症に大きく振り回された年であったのですが、私個人としてはそのおかげなのかいろんな新しいことに取り組むこともできた年でした。

宅録でソロアルバムを2枚作ったし、演奏動画も連日公開するようになった。

こんなのも、一つ一つ機材を揃えたり環境を整えたり精神を集中させる技が必要だったり。

 

これは確実に力が着くな、と思う。

 

あと、兼ねてから多方面にご心配ご迷惑をおかけし続けてきていた体調不良についても激しく倒れてしまったことから逆に原因が判明したし、それ以降は対策を取りやすく生きやすく感じております。

 

それともう一つ。実はこの年の瀬において急激に準備している大きなものがあって、うまくいけば間もなくお知らせができると思う。これ、楽しみなんだよな。

あとは、来年のコンサート。1/17『Paganini Meetings8』、3/4『美会夜会2021~かっこいい曲しか演らない~』、それと4/25にギターのトミーと茅ケ崎でデュオコンサート出演が決まっております。1月と3月はそれぞれニューアルバム発売予定だよ!その準備もしているよ!!

あ、あとお洒落な映像作品も制作準備進めております。金も時間もかかるやつ。

 

いっぱいあるでしょ?

 

でも、こんなもんじゃないんだよな。来年からはもっといっぱいいっぱいやってきますので目一杯楽しんで下さいませです!

 

写真は、心と身体の友。イザイ最高。

『治』 2020.1130

思えば、この8月から弾くことでひどくくたびれていた。8月の終わりに本名で請け負ったオケの仕事があったのだがうちでさらっていてもリハも当日も疲労が半端ではなかった。そのときは、プログラムが通常の2倍のボリュームだったことと第2Vnのトップだったため責任もあるゆえでのストレスだと理解していた。

ただ、この頃から疲労が本当に酷くなり、私はヴァイオリニスト人生について絶望的な気分になっていったし、ヴァイオリニストとして生きるのでなかったら自分の人生はないに等しいから、単純にヴァイオリニストを諦めたらいいとかそういうことではないこともあり、本当に辛かった。

 

ただ、その後急展開で様々な助言、ご尽力を頂き、改めて私はヴァイオリニストになるんだ、と実感できるようになってきた。このへん、合間に気分は我が世の春でもあったよ!

 

まぁ、宇宙人のお友達もできたりするのですが。

 

で、その疲労やストレスで極限状態だった頃に救急搬送されてしまって。ただでも、これは私の生き方を助けてくれる対処法が見つかったという意味で非常に良かったと思っています。

 

そんなこんなで、先日は仲良しのトミーと依頼された公演の打ち合わせで茅ケ崎行って、会合のあとは二人で昼から呑んで、海を見て。それできっと安心したんだろうなぁ。

 

風邪を引きました。

 

実は昨日もほとんど寝込んでたんだよ。オンライン打ち合わせとかあったけどさ。

で、今日は久しぶりに。本当に久しぶりに軽め一人前のご飯を一食食べられました。最近本当に食が細かったからだいぶ体力落ちてたんだろうな。ちょっと食べることができて、ホッとしている。心と肉体の繋がりはあるんだ。

 

まぁ熱も出てないし、怠いとか眠いとかいうだけなのでご心配なく。きっと明日には治ります。

写真は、古本屋で仕入れた宮城道雄本。これ、宮城道雄記念館の館長さんが書かれたらしい。「春の海」奏者として読んでおきたいと思うのです。

 

そんな、今日でした。

『食』 2020.1129

低血圧なので血行が良くないから食事量をあまり取れないと医師の診断で判明してから、まぁ普通の半人前ほどのボリュームで栄養価やカロリーがありそうな食事を心掛けているんですけど、

実際、これまでも一日に林檎一個しか食べられなかった時期とか、食事以前にスポーツドリンクしか喉を通らなかった時期を乗り越えてきているのと、我が家はみなあまり食べる人たちではないのでわりあいその状況はすんなりと受け入れられている。

 

母も低血圧並びに貧血症かつ胃腸も弱いうえに大昔胃癌で胃を半分取っているからやはり半人前生活。姉は母より食べない。今の私はそれより食べられない。

 

が、我が家は元来大変に食べること大好き家族である。以下、我が家における上手いものラインナップを見よ。

 

・子供のときのおやつは手作りケーキやクッキー、アイスクリーム。誕生日に2段ケーキが出てきたときは感動した。

・雑炊には海老や帆立、海産物が必ず3種以上

・パンはもちろん手作り

・梅干し、味噌も手作り。父が存命中は梅酒も。あと苺のシロップというのも毎年作っていました。佐賀は苺が美味しいからね。苺のババロアも美味しかった。

・豚肉を3日間燻製しベーコンにする

・鶏ガラを3日間煮込み、ラーメンのスープにする

・フレンチのコルドンブルーのレシピでミートソースを3日間以上煮込む

・牛テールのスープで蕪を煮る

・きんぴらや卯の花は丼に盛る量で作る

・そういえば伊達巻も作っていた。たぶんカステラはない。

・ここまでしておいてマックのポテト再現もやった。確か低温調理が肝要だったはず。

 

要するに、母は我が家の家族構成員がみなわりと食べられない人種であるから丁寧に作っていたのだと思う。

 

だから、私もねぇ。

 

ほんの一口のためにあれこれやりたくなるんですのよ。

 

ドン〇でオーストラリア産バターを塩入、なしと双方買い込んで、熟れに熟れた洋梨でいわゆるカトルカールを焼き、昨日はクレープを焼いた。レーズンをブランデーに浸けておいたものをレディーボーデンのバニラアイスと和えて添える。粉砂糖。コーヒーには気分でウィスキーを垂らしても良い。

朝食は、味噌汁とご飯。八丁味噌ベースの合わせ味噌です。利尻昆布でとった出汁に鰹を加え、豆腐とお揚げ。白菜やエノキの他、気分で牡蠣を加える。小葱で完璧ではないですか。

 

その他、鶏ガラ玉葱と人参でフォンドボーを作っておきスープやちょっとしたものに加えたり、サラダ用オリーブオイルはワンランク上のものにしたり。行きつけのスーパーは魚介類が豊富なので、刺身を買い込んだり。刺身と酒以上に旨いマリアージュというのはなかなかないのではないだろうか。チーズとワインが旨いのも知ってるけどさ。ブルーチーズ食べたい。

 

 

母は、稚内の製麵所「北海屋」の娘なので、食べるものには詳しく、また厳しい。北海屋、ご愛顧頂いてたのですが叔父逝去につき数年前に閉めました。

その母は、北海道と佐賀とボストンと、それぞれ美味しいものを探す嗅覚に長けており、あ~ボストンでロブスターをポン酢で食べたのは最高に美味しかったな!現地でのアドバイスによりフレンチのソースも試したのだが、生きたロブスターをそのままきゃあきゃあ叫びながら熱湯の寸胴鍋に突っ込み、適当なところで取り出してポン酢。いやぁ日本の醤油はオンリーワンだね。あのボストン時代、母が日本からキットを取り寄せて作った豆腐の旨さといったら、さすが大豆を蒸すところから作る豆腐というような格別な品はそれ以後も食べたことがないほどの旨さであった。

 

要するに、私は旨いものが食べたい。それだけです。あとコンサートもしています。

写真は先日訪れた海辺の風景……スーラの点描が目の前で展開されたんだよ、来春ここでコンサートやるんだよ。

 

誰もやっていないパガニーニ。オケよりこのギターとのデュオのほうが遥かに難しい。

 

 

2021/1/17 Paganini Meetings8

 

 

 

 

 

 

 

『倒』 2020.1119

私には、倒れてしまうという習性があって、このところそれが現れていなかったのだが、つい先日久しぶりに倒れてしまった。しかも救急車。

今まで倒れたときは、大体駅や電車の中、デパートということが多かったためまずはそこのバックヤードで横になり、しばらくして回復するという流れが多かったのだが(駅員さんのお布団で幾度横になったことか)今回は初めての救急搬送だ。嬉しくもなんともないが。

 

自分としては、なんらかの原因で急に血圧が下がり、意識を失う。

ということが分かっているため

血圧が元通りになれば立って歩いて帰れる。よって搬送の必要はない。

 

んだが、今回は運ばれちゃったんだなー、幸い母のところへの帰路でのできごとであったため、母がすぐ迎えに来てなんてことなく帰って酒を呑んで寝た。

 

で、それをTwitterで呟いたところ。

 

Twitterに名医現る。

 

今までもこの手の文言は見かけたことがあったのだが、この度私においてそれが訪れた。

私の呟きから症状を特定し、原因などを解明される。今まで内科で相談してきて全く理由がわからなかったところが呟きから解決される。遠方のお医者さんでいらしたので、ご相談して今日かかりつけの病院の神経内科でみてもらったところ、ぴったりそのまんまの原因であった。すごくない??

 

要するに、疲労等から交感神経と副交感神経の働きのバランスが悪くなり、急に副交感神経が一気に働くことで血圧が下がり倒れてしまうということ。これが先日のときは、打ち合わせのための会食でたくさんの量を食べないといけなかったことと、仕事の話で緊張感が高く、ある意味ほんとにプツンと切れてしまったかのような症状の出方であった。そう、緊張感が高すぎてもそうなるんだそうです。腹圧がかかることも良くないって。これ今日の診断です。

 

対処法としては、食事は少なめにして回数を増やす。塩分を摂るなど。このへんが毎日できることで、そういえばこのところの私はストレスからか食事も減っていて、それで塩分も摂れていなかったかもしれない。

 

薬を出してもらったからとりあえず飲んでみて、この具合の悪さでは大先輩の母に電話して、母は貧血症、私は低血圧、それぞれの経験値から話し合って。

 

つまり体質からの出来事であるから、一生付き合ってやんなきゃいけない。ただね、こういうことから生まれる音楽があると思うのです。だからさ、私のこれは私にとっては必須なのさ。

 

そんなふうにして生きてるんで、今後の予定もご注目ください。

2021/1/17 Paganini Meetings8  トミーとのデュオアルバムも同時発売予定

3/4 ソロコンサート美会夜会2021~格好良い曲しか演らない~(仮) アルバム『我儘なソリスタ COMPLETE』同時発売予定

4月以降 茅ケ崎にてトミーとのデュオでコンサート予定

 

ね?忙しいでしょ?合間に他のこともやっていきます。見ててね!

 

写真は、来年弾きたい曲。

 

そんな、今日でした。

『内』 2020.1114

私、最近はソロが多いというか、なんでもヴァイオリン一本で弾いたりギターとパガニーニやったりという活動をしているのですが、実のところはクラシックの中でも一番地味なような伴奏や渋いアンサンブルがすごく好きなんです。

曲名を挙げるだけでもウットリしてしまう、ベートーヴェンの最後のほうの弦楽四重奏曲とか、「モルダウ」が有名なチェコのスメタナって人の弦楽四重奏曲「我が生涯」とか。モーツァルトのクラリネット五重奏曲とかね。シューベルトの最後のピアノソナタも最高に好き。

 

オーケストラ曲でもそうで、クラシックファンでないと知らないようなブルックナー(ドイツの大聖堂でオルガン弾いていて即興の天才でもあって、ものすごく長大で宇宙的で聖書の一節のようなオーケストラ曲をいくつも書いた)なんか聴いているとほんとに号泣するよね。マーラーも死ぬほど好きだしワーグナーは最低な奴だけどあの音楽聴いているともうひれ伏するしかない。

あと、世間的には有名でないけどベートーヴェンは第8交響曲が好きです。あと6番「田園」。

 

それともっと言うと、チャイコフスキーのオーケストラ曲で好きでないものは一曲もないと思う。バレエで親しんだからか、彼のロシア訛りなフランス語が好きなのだ。滅多に演奏されない交響曲1〜3番のあたりとか。

 

あの、こういうのってワインみたいなものなんだよね。

 

弦楽四重奏曲はよくワインに例えられる。ラベルが第一ヴァイオリンで、ボトルがチェロ。そして美味しい中身は第二ヴァイオリンとヴィオラさ。

私は、酒場の安ワインも好きだし良いものももちろん良いよ、ハードチーズとワインで合わせたらいっちゃうよね。

 

こういう音楽たちで私の内側はできている。改めてそう思った次第でした。

 

 

写真は実は未読だったファウスト。めちゃくちゃおもろいよ。古典最高。

そんなアイティのガツガツパガニーニ

 

 

 

『悩』 2020.1020

今日は悩ましい出来事が起こった。

 

これについて、私は未だ誰にも話していない。家族にも友人にも。

 

これまで、何か起こったらすぐさま誰かに相談していたのだ。その時一番信頼できる誰かに。

 

では、今、その信頼できる誰かがいないかというと。

そうではなくて、私はこの出来事を自分独りで未来に向けて進めていきたいと思ったから、

 

だから、

 

誰にも話していない。

 

思えば、人生の決断時。

 

一番大事な時には自分で決めていたような気がする。私は何かと過保護に育てられたような印象を人に与えるしきっとそうなのだが、私の母は人に「この子は男です」と言う。「普通、女の子は親に色々と相談すると聞くのに、一切相談しない。全部自分で決める」と言う。

 

そうなのかもしれない。それでも、今までは誰かがいた。

 

 

でも、今日からはいない。

私は、私のことを自分で決める。何故なら、このことは説明がし難いからだ。そしてどういう結果になったとしても私は現時点より遥かに幸せだし、今のこの瞬間だって今朝より遥かに幸福だ。そうなんだ。写真は、大昔に描いた竹の絵だ。自分で描いたこの絵が私は大好きだ。竹の成長の様子と竹の持つ生命力。描ききれていない悠久の世界まで感じるからなのだ。そうだ。

 

 

直近コンサートは2020.11/1 Paganini Meetings7  

悩みの先をしかとお見届け下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

『目』 2020.1012

都会生活が長いからなのか、目の使い方がおかしくなっていたようだった。

 

私は裸眼である。

 

それが、この都会で独りでクラシックのヴァイオリン活動を展開するというある意味緊張が常にある生活のせいか、物の見方がおかしくなっていたようだ。ふと、気がついたら見なくていいような駅での光景、街中の看板、物体、それらをつぶさに観察するかのように凝視していたようだった。

 

なぜ、そのことに気がついたかというと、YouTubeを本格的に始めてにPC画面を凝視する時間が今までの数倍ほどに増えたからだ。特にDTMに取り組み始めたことが大きい。

 

先週の今頃、私は書物を開いても数分しかもたない自分に危機感を覚えたのだが、

そのときふと

あぁ、見なくてもいいものは見なくていいんだな

と急に肩の力が抜けたような感覚となり、その日から「敢えて見ない」生活をしてみたらだいぶ調子がいい。

 

これが、目だけの問題ではなく頭もすっきりと穏やかになってくるのだから不思議だ。

思っている以上に余計な雑踏にかき回されやすいのかもしれない。

 

おかげさまで、件の書物は最後まで読み終え、こうしてブログ更新もできるほどになったから嬉しい限りだ。

 

これにより、より周囲を誤解させることがあるのかもしれないので、それについてはあらかじめお詫び申し上げておく次第であります。何故なら、私は何も見ずに何も考えていない時こそ「すごいこっち見てるよね」とか「どうしたの、何かあったの」などと周囲の方々をそわそわと落ち着かない気分にさせてしまうからなのです。無駄に目が大きいからであるようです。申し訳ない。

 

写真は、三省堂本店で仕入れた亀の子タワシのスポンジ。楽しそうでしょ?

そんな、今日でした。

 

狂おしいほどパガニーニ『Paganini Meetings7』

『次』 2020.0927

これをお読みの方は既にご存じであろうが、私は最近You Tubeを始めた。

いや、前からやっていたのですが。本格的に始めた、ということです。

 

コロナ、明けないと思うんだよね当面。来年中だって以前のようにはできないかもしれない。当初から言われていた数年かかるという見通しはそのとおりだと感じる。もちろん、早期に明けてくれればそれが一番願うことでもある。

そんな中、活動場所の確保とそもそも私をもっと知って頂くためには、やはりこういうやり方になるのだ。

 

それでね、You Tubeで定番の曲からやっているんだけど、以前から私に興味持っていらっしゃるあなたにはちょっと物足りないのかもしれない。

 

 

で、以前はこんな感じ。

今見ると、私このクラプトンもっと格好良く弾けるな。やりたいぜ。

あと、神田路上。

 

で、そういう曲を私が嫌いかというとそんなことはなくて、世の中の楽しい音楽は大体好きである。クロノ・トリガーとかやりたい。スマホにも入れてるんだけど、スマホでネズミが捕まえられない。

 

実は次の企画も温めており、それはすごくアーティスティック。文化庁の補助金次第ですがもらえなかったら来年自前でやる。あと、You Tubeをがんばる理由となる目標もあり、それはまだ秘密。

 

本当は言葉でなく、演奏で伝えたいのだが、

そのとき弾いている曲に私は完全に恋しているから、私が弾くもので自分が好きではないものなんてないのだ。でないと暗譜なんかできないよ。なんで覚えるかって、その曲になりたいからさ!私は音になりたいんだ。

 

そんな気持ちで始めたYou Tubeです。ぜひ応援して頂ければ幸いです。画像は最近のお気に入り三つ編みです。

 

 

最後に、懐かしい渋谷La.mamaでのボロディン。実はこれが私にとっての一番の定番なのです。

 

そんな、今日でした。

 

次回本番は11/1『Paganini Meetings 7』

コロナなのでアルバム作りました。『我儘なソリスタⅠ・Ⅱ』

 

 

『Paganini Meetings7』11/1 14:00~

パガニーニ。

世間一般でのイメージは超絶技巧、伝説のヴァイオリニスト……、ちょっと詳しい人なら悪魔のようなヴァイオリニスト、だろうか。

 

実は、彼は同時代の音楽家たちにもっとも影響を与えた人だと言われている。

そうそうたる歴史的音楽家たちが、総じて彼の演奏を聴きに行き、涙し、生き方を変えるほどの影響力があったようだ。リストを始めシューベルト、シューマンのところは夫婦で驚いたようだ。ワルツで有名なヨハン・シュトラウス、あのショパンだってそうだ。ずっとあとになってロシアのラフマニノフもパガニーニのカプリスを元にした、更に悪魔が飛び交いそうな曲を書いている。パガニーニの主題による狂詩曲。ラプソディーのことだが、狂った詩とはまさにパガニーニのイメージそのものだ。

 

特に、リストが受けた影響は顕著だったようだ。このリストという人も音楽史において革新的なことをやっている。きっとその元になったのがパガニーニだったに違いない。

 

パガニーニ。その人の曲はどうなんだろう。

いわゆる超絶技巧が繰り広げられる協奏曲は、音楽としては目新しいものはない。だって、パガニーニは自分のテクニックを知られまいとして、オーケストラが初見でも弾けるような簡単な伴奏しか書かなかったからだ。彼は、演奏会のその日にしか譜面を渡さなかったしすぐ回収した。

 

無伴奏で弾く24の奇想曲。これはなかなか奇想天外で珍しい。

 

更に言うと、彼の晩年に書かれたバルカバ変奏曲。これは、その奇想曲と双璧として書かれたもので、奇想曲並の超絶技巧を必要とする上にギターの伴奏がまた微妙な具合で効いている。実は、これこそがパガニーニの作曲家としてのセンスの発露がある作品ではないかと思う。オーケストラ伴奏の曲とは、まるで異なる妙なるセンス。演奏は非常に難しい。技巧の他に、独特な何かが必要となるのだ。なぜ、ギターとのデュオにはそのような要素を入れたのか。それは彼がギタリストでもあったからなのだろう。そう思う。

私は、このバルカバ変奏曲集をギタリスト富川勝智氏と取り組み続けているから、彼のギター視点での音楽作りを肌で感じている。

 

パガニーニはギタリストだった。その知られざる事実を元に、彼の音楽性をお聴き頂くシリーズ『Paganini Meetings』。次回は11/1です。ヴァイオリニストとしては、彼が同時代の天才音楽家たちを天に昇る心地にまでさせたその音色と表現力を追求したく思います。

パガニーニ・ミーティングスVol.7

2020年11月1日 

14時開演(13:45開場)

出演 Vn:アイティ Gt:富川勝智

会場 M’s cantina

入場料 前売り2500円、当日3000円(ドリンク別途)

ご予約 03-6450-8111 t-moment@kmd.biglobe.ne.jp

主催     moment

 

皆様のお越しを心よりお待ちしております。