ソロコンサートが終わって夜が明けた。
昨夜はなかなか寝付けなかった。
芸術的に興奮すると、眠れない。ここのところは眠れていたのだが、先週から弾く感覚が大きく変わったせいか、子どものころの不眠気味な神経に舞い戻ったかのようだ。
あの頃も、発表会の日の夜は眠れなかったなぁ。翌朝、学校に行くことが辛かった。寝不足で頭痛や気持ち悪さを抱えていたのと、日常に戻ることが辛かったのだ。
幸い、今は日常という時間が全て芸術のためだから、幸福だ。
今日は、11月24日のデュオコンサート『美会夜会』のための練習を軽くしていた。とても気持ちが良かった。一小節に数十分はかけるような時間が心地よい。
ふと、師匠の石井志都子先生がおっしゃった言葉を思い出した。
「私たちは、作曲家の言葉を借りて、表現しているのよ。」
代弁。表現するものは、己自身でいい、ということか。
今の私にはそう思えて、殊更心強く思えた。
写真は、里山散策中に見かけた梨の木。たわわに実る、作物と芸術。
そんな、今日でした。
「迫力」を音にするとこうだ!ヴァイオリン・ピアノデュオコンサート『美会夜会』11月24日19時開演。原宿カーサ・モーツァルトにて。
オールパガニーニシリーズ10月22日『パガニーニ・ミーティングス vol.3』